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冬こそ佐渡! 厳冬の孤島で歴史のロマンを体感する
2013.01.26

四季折々の旅・日本第6回

冬こそ佐渡! 厳冬の孤島で歴史のロマンを体感する

著者 谷垣 吉彦

 6回シリーズとなった『冬の旅』ですが、大トリは『佐渡』をご紹介したいと思います。新潟県西部にある、周囲262kmにもなる大きな島。きらびやかなイルミネーションや華やかなイベントはありませんが、日本の原風景ともいうべき「厳寒の冬」と、そんな厳しい自然が紡いだ日本史のサイド・ストーリーは、旅行の新しい楽しみ方を教えてくれます。

 

冬の日本海で演歌の世界を堪能する

冬の日本海で演歌の世界を堪能する 絶海の孤島、佐渡を冬に訪れたら、まず観ていただきたいのが、周りを囲む日本海。荒波が押し寄せる様子は、まさにド演歌の世界です。夏場は海水浴場として有名な外海府でも、冬になると巨大な白波がドーンとお腹に響く音を立てて打ち寄せます。
 この波が岩に当たって泡立つことで生まれるのが、『波の花』。強風の日には、白い泡の塊が風に乗ってフワフワと宙を漂う幻想的な景色が見られます。植物性プランクトンを多く含む海水が急に冷やされると、できやすくなるのだとか。佐渡では、真野湾や外海府地域などでよく見られます。
 冷たく荒々しい海に、あらためて自然の雄大さを感じさせられるとともに、佐渡が本州から遠く、その昔であれば行き来することすら命がけだったことを実感させられるはず。

 

流刑の歴史に日本史の裏側をのぞき見る

流刑の歴史に日本史の裏側をのぞき見る 本州と佐渡島との距離は、最短でも34km。遠く離れている上に、冬場は海の荒れる日が多いので、今のような交通手段がなかった時代、佐渡は行き来するのが本当に難しい「絶海の孤島」でした。そのため古くから「流刑地」として利用されており、大宝律令にも佐渡に「島流し」する刑罰が定められていたそうです。
 歴史的な重要人物がたくさん流されてきましたが、中でももっとも有名なのは、順徳天皇でしょう。「承久の乱」で北条氏に敗れ、佐渡に流された順徳天皇は、抗議のため絶食したあげく、45歳で崩御されています。現在もご遺体が火葬されたいわゆる『真野御陵』や、お手植えといわれる『石抱きの梅』などを観れば、歴史のドラマが脳裏にありありと浮かんできます。
 さらに日蓮宗を開いた日蓮聖人もやはり、佐渡へ島流しされた一人。流されてきた一夜目をその下で過ごした、とされる大きなケヤキの木は「おけやき」と呼ばれ、現在も佐渡の有名な観光スポットになっています。

 

からだが冷えたら金山見学でホッ

からだが冷えたら金山見学でホッ 佐渡の歴史を語る上で欠かせないのが金山です。1601年に3人の山師が見つけたとされており、以後平成元年まで、なんと388年間にわたってずっと採掘が続けられてきました。政権が変わっても、世の中が変わっても、ひたすら佐渡では金を掘ってきたわけです。まさにリアル・トレジャーアイランド!
 現在は残された坑道などの設備を見学できる観光スポットになっていますが、冬がおすすめなのは、坑道中が外よりかなり暖かいため。寒さ厳しい佐渡をあちこち観光して回る中、冬でも暖かい金山をルートに組み込んでおけば、ホッと一息つくことができます。
 坑道の見学ルートには二つのコースが設けられています。そのうちの一つ『宗太夫坑コース』は… 続きを読む… 続きを読む

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谷垣 吉彦

谷垣 吉彦

フリーランスライター

アダルト層向け商品の販促プランニングや、経営・医療系書籍の企画・立案・執筆など、幅広い分野でライターとして活動する。大阪ミレニアムミステリー賞を受賞するなど、エンターテイメント分野での実績も評価されている。

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