Bizコンパス

福山雅治「桜坂」のモデル、田園調布をそぞろ歩き
2013.01.23

あの歌、ゆかりの地へ第5回

福山雅治「桜坂」のモデル、田園調布をそぞろ歩き

著者 佐藤 由紀子

 「桜坂」は、TBS系のバラエティ番組」「ウンナンのホントコ!」中の「未来日記V」のテーマソングとして発売前から話題になり、初動売り上げだけで75万枚を超えた。既に「HELLO」でミリオンヒットを放っていたが、俳優の肩書きが先行していた福山雅治がシンガーソングライターであることを世間に知らしめた曲だろう。

 

弱さや淋しさを率直に表現した歌詞が共感を呼んだ「桜坂」

弱さや淋しさを率直に表現した歌詞が共感を呼んだ「桜坂」 「桜坂」は、福山雅治の実体験をもとに書かれた歌だという。事実、ドキュメンタリーは、時として作りものより人の心を動かす。
 福山雅治は、誰もが認めるイケメンであり、人気投票では不動の上位。俳優としては1993年の「ひとつ屋根の下(フジテレビ系)」の「チイ兄ちゃん」役で注目され、「ガリレオ(フジテレビ系)」の天才科学者、湯川学役、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の坂本龍馬役が大当たり。ラジオのパーソナリティーとしても「福山雅治のオールナイトニッポン(現在は福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル・魂のラジオ、ニッポン放送)」「福山雅治のSUZUKI Talking F.M.(TOKYO FM)」は90年代から続く長寿番組に。さらに、写真家としては、「桜坂」がヒットした2000年、シドニーオリンピックにオフィシャルカメラマンとして参加している。さらに、音楽プロデューサーとしても活躍。プライベートでは、ジャンルや年代を超えて幅広い交友関係を持っていることでも知られている。

 こう書いてきたとおり、天から二物も三物も与えられ、何もかも持っているような羨ましい人だが、恋愛だけは成就するとは限らない。「桜坂」の別れた君の幸せを口に出せず、そっと心の奥底で願うという奥手な部分や、歌詞に見られる飾らない素直な表現こそが、福山雅治が多くの人に愛される理由ではないだろうか。

 

20世紀末、ドラマ主題歌&バラードに人々は支えを求めた

 2000年、「桜坂」以上にヒットしたのが、サザンオールスターズの「TSUNAMI」だった。そしてドラマ「やまとなでしこ(フジテレビ系)」の主題歌であるMISIAの「Everything」、ドラマ「ビューティフルライフ~ふたりでいた日々~(TBS系)」の主題歌、B’z「今夜月の見える丘に」、ドラマ「フードファイト(日本テレビ系)」主題歌、SMAP「らいおんハート」など、ドラマの主題歌のバラードがヒットした。SPEEDが解散、LUNA SEAが終幕(解散ではない)した年でもあった。この年の出来事を振り返ってみると、17歳の少年の凶悪犯罪が目立つ。少年法改正、ストーカー規制法、地震、噴火、テロ……不安定さ、不安を抱えながら20世紀の終わりを迎え、人々はドラマに夢を、バラードに心の拠りどころを求めたのではないだろうか。

 

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佐藤 由紀子

佐藤 由紀子

旅行会社OL、添乗員、専門学校旅行課講師を経て、同時にタウン誌、雑誌ライターの経験を積む。2011年11月より「メッセージ神戸」の姉妹誌で音楽をテーマとしたフリーマガジン「メッセージ仙台」編集長。「ライブは栄養ドリンク」と、年間2、30回足を運ぶ。
メッセージ仙台公式 http://www.message-sendai.com/

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