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2019年は「知的財産の保護強化」の年になる?
2019.01.25

知的財産の今前編

2019年は「知的財産の保護強化」の年になる?

著者 田中 靖子

 2018年は、知的財産を巡って世界が大きく動きました。2019年においても、日本の著作権法が48年ぶりに大改正されるなど、知的財産を巡って大きな動きがあると予想されます。

 今回の連載は2回にわたり、知的財産のトレンドを紹介します。前編では、知的財産を巡る「規制強化」の動きを紹介します。

 

違法なYouTube動画をチェックするのは誰?

 規制強化の代表例のひとつに、世界最大の動画サイト「YouTube」があります。

 2018年9月、EU著作権法の改革案が賛成多数で可決されました。この改正によって、YouTube等のプラットフォームサイトは、投稿された動画が著作権を侵害していないかどうかを監督する義務が課せられます。

 これまでは、著作権者自身がYou Tubeをチェックして、違法動画を発見した場合には、You Tubeに削除を要請しなければいけませんでした。このため、違法動画を発見してから削除されるまでに、2,3日かかるというデメリットがありました。また、著作権者自身が常にYou Tubeを監視しなければならないという問題もありました。

 しかし今後は、YouTube自身が違法動画を監督する法的責任を負います。You Tubeが違法動画を発見した場合は直ちに削除しなければならず、削除を怠った場合は、著作権者に相当な対価を支払うことが義務付けられます。

 この動きを受けて、2018年11月、アメリカのYouTubeのCEO(最高経営責任者)が真っ向から抗議しました。声明文によると… 続きを読む… 続きを読む

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田中 靖子

田中 靖子

法律家ライター

東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、会社設立等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行っている。

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