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ラグビー選手会代表が絵本『らくがきボール』に込めた思い
2019.06.20

スポーツ・フロントライン第4回

ラグビー選手会代表が絵本『らくがきボール』に込めた思い

著者 Bizコンパス編集部

 9月20日に開幕を迎える、ラグビーワールドカップ2019日本大会。日本代表には、惜しくも1次リーグ突破を逃した2015年イングランド大会以上の結果を出すことが、期待されています。

 2011年、2015年のラグビーワールドカップ日本代表メンバーである畠山健介氏は、「まだ日本は世界基準に達していない」と厳しい目を向けています。日本代表プロップとして歴代4位となる、累計78キャップを持つ畠山氏のラグビー観などを聞きました。

 

ワールドカップは日本、イングランド、フィジーの戦いに注目

 ラグビー日本代表は、ワールドカップ2015年大会で南アフリカ共和国に勝利したことで一気に注目度が高まりました。選手として参加していた畠山健介氏は、日本代表をどのように見ているのでしょうか。

「日本代表は、前回イングランド大会で3勝を上げることができましたが、ラグビー強豪国と肩を並べるには、今の日本のラグビーを取り巻く状況はまだまだ不十分であり、世界基準を目指して変えるべきところは多々あると感じています」

 とはいえ、ワールドカップに臨む日本代表はいいチームになりつつあり注目していますし、前日本代表監督のエディー・ジョーンズ氏が率いるイングランド代表も目が離せないと語ります。

「日本とイングランドに加え、注目しているチームは、フィジー代表です。欧州を中心に多くのクラブチームが数少ない“外国人枠”として契約しているのがフィジー出身の選手達です。もともとのポテンシャルに加え、競争が激しい欧州のラグビーリーグで経験を積んでおり、2016年のリオオリンピックで正式種目となった7人制ラグビー(通称セブンス)の男子の部で、フィジー国初の金メダルを獲得しています。2019年の今年、フィジー代表が、どんなチームを作り上げてワールドカップを戦うのか興味があります」

 畠山氏は、自身が出場した2011年、2015年のW杯をこう振り返ります。

「11年大会の時はワールドカップで勝つことの難しさを学びました。日本代表として国際試合を重ねてきましたが、W杯となると目の色が変わってくるというか、意気込みや必死さが違うんです。ニュージーランドやイングランドなど強豪国の『ティア1』と呼ばれる国々はもちろん、日本と同じ『ティア2』と呼ばれ、11年大会で同組だったトンガやカナダなどもワールドカップでは全く別物のチームに感じました。

そんな中、15年大会は日本のラグビーが注目されました。南アフリカ、サモア、アメリカに勝ちましたが、スコットランド戦で、失点を抑えたクレバーな戦いができていたら決勝トーナメントに進出できたと思うと、今でも悔しいですね。ただ初戦の南アフリカ戦で勝てたことは、エディー・ジョーンズ率いる日本代表が掲げた“日本のラグビー界に誇りを取り戻す”、“新しい歴史をつくる”というビジョン”は達成できたのかなとは思います」

 

兄の影響で小学生でラグビースクールへ、褒められたことで楽しさを知る

 畠山氏がラグビーを始めたのは、小学生の時、兄弟がラグビースクールに通っていた影響だと言います。

「兄を追うように、私も通うようになりました。運動は特別得意ではなかったのですが、体が大きかったことでラグビースクールのコーチにおだてられ、喜んで通うようになりました。練習日の日曜が来るのが、待ち遠しかったのを覚えています。ラグビーボールを追いかけ、コーチに褒められると、なんだか自分が認められたように思えて、一生懸命練習しました」

 中学にはラグビー部がなく、バスケットボール部に入部。しかしラグビースクールは続けており、仙台育英学園高校のラグビー部から勧誘されました。

「仙台育英は県内屈指のラグビー強豪校ですから、練習は格段にきつくなりました。それでも楽しいという思いが強かったですね。ラグビーで入学したという責任もあり、手を抜くわけにはいかなかったです。部内にはいい選手がたくさんいて競争もありましたから」

 高校時代には、全国大会にも出場。そこでも多くの刺激を得られたと話します。

「全国大会に行ってみると… 続きを読む… 続きを読む

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