1月8日から11日まで、世界最大の家電ショー「CES 2019」が行われた。

 本連載では前々回前回でそのようすを取り上げているが、今回は一般公開の前に開催されたMedia Day(1月6~9日)で、主催者のCTA(Consumer Technology Association)が挙げたトレンドの一部について、展示会場を実際に回って感じたことを伝えたい。具体的には、以下の9点だ。

【1】5G、【2】AI、【3】IoT、【4】Sustainability(持続可能性)、【5】 Transportation / Automotive(輸送/自動運転)、【6】 AR/VR、【7】 Blockchain(ブロックチェーン)、【8】Healthcare / Wellness / Fitness(健康管理/ウェルネス/フィットネス)、【9】8K

 

(1) 5G

 2019年は「5G」元年になると私自身も信じていたが、2019年はロケットが発射台に乗っただけでのようなもので、本当に”元年”と呼べるのは2020年以降になるだろう。

 実際に利用できる5G対応のWirelessデバイスはNetgear社の5Gドングルだけで、しかもNetskope社はUnveil Las Vegas(報道関係社、業界アナリスト向けのイベント)に5Gドングルを出展していたが、CES 2019にはブースすらなかった。2019年にAT&T社から発売されるSamsung社の5G対応スマートフォンの展示には”Prototype”と書かれていた。Qualcomm社のブースには、Snapdragonのパートナー企業のOppo社、vivo社、Xiaomi社の5G対応スマートフォンが展示されていたが、やはり”Prototype”と書かれていた。

 2月にバルセロナ市で開催されるMWC(Mobile World Congress) 2019はモバイルが中心のカンファレンスなので、5Gに関する展示や議論が多くされることを期待したい。

(2) AI

 参加者が5Gと同じくらい期待しているのがAIで間違いないだろう。CESを主催するCTA(Consumer Technology Association)社も、CES 2019での注目技術の一つとしてAIをあげている。

 CTAは新たなIoTを、高性能なプロセッサー、AIエンジン、ML(Machine Learning、機械学習)、デジタルアシスタントが一体となった”Intelligence of Things”と再定義している。AIの中でも現時点で期待値が高いのは音声認識によるデジタルアシスタントだろう。Mercedes-Benz社もCES 2019におけるCLAの新車発表会において、音声コマンド機能についても発表している。

 皆さんも感じていると思うが、AIはサービスをインテリジェントにする要素技術であり、すでに自動運転、ヘルスケア、ファイナンシャルなどの業界への導入が進んでいる。CTAが2019年の各業界の予測をしているが、AIは各業界の成長を支えている要素技術の一つであろう。

(3) IoT

 膨大な数のIoTが展示されていたが、ここではとびっきりに面白いと思った会社の製品を紹介したい。

 South Carolina州Mt. Pleasant市に本社があるHeatworks社は、お湯に関するIoT機器を開発しているスタートアップ。給湯タンクを設置することなくお湯を沸かせる屋外装置の開発や、”CES 2019 Best of Innovation Award”を獲得したTetraというキッチンシンクの横における小型の食洗機を開発している。

 そして2019年末の提供を目指して開発をしているものが、… 続きを読む

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小室 智昭

小室 智昭

大手通信会社でBox社などのシリコンバレーのスタートアップとの協業を推進する傍ら、シリコンバレーなどの北米の尖ったサービス、製品を日本に紹介している。

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