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GPUに関する新製品・新サービスが続々登場「GTC2019」レポート
2019.04.08

シリコンバレー通信第14回

GPUに関する新製品・新サービスが続々登場「GTC2019」レポート

著者 小室 智昭

 今回のシリコンバレー通信では、3月17~21日(現地時間)にアメリカで開催された、シリコンバレーの春の風物詩ともいえるイベント「GTC 2019」について報告する。

 GTC 2019とは、NVIDIA社が主催する「GPU Technology Confence」の略。初日の午後にはNVIDIA社のCEOのJensen Huangさんが基調講演を行った。Jensenさんの基調講演はすでに様々なメディアで取り上げられているので、本記事ではおさらいとして発表をまとめる。加えて、同Expoで見つけた面白い製品についても報告する。

 

1. Keynoteまとめ(発表順)

 まずは、NVIDIA社のCEOのJensen Huangさんによる基調講演の一部を、発表順にまとめてみた。

(1) NVIDA社の活動概要

 NVIDIA GPUユーザーの開発者が50%増加し、CUDA(NVIDIA社が開発した並列コンピューティングプラットフォームおよびAPI(Application Programming Interface)モデル)のダウンロード数は1年前と比べると50%アップした。140のスーパーコンピュータでNVIDIA社のGPUが動作し、1年前と比べると成長率は50%アップ。スイス、日本における最速のスーパーコンピュータをNVIDIA社が支えている。

 22の最もエネルギー効率が良いスーパーコンピュータにも、NVIDIA社の技術が使われている。アプリケーションにおいても、HPC(High Performance Computing)の600のアプリケーションがCUDAによって支えられている。GTC 2019では3つのChapterに分けて同社のサービスの説明が行われた。

(2) Chapter1: Computer Graphics
(2-1) CUDA-X

 ComputingのAccelerationにおいて、プロセッサーがとても大切なことは疑いようのないことだが、大切なのはそれだけではない。コラボレーション、Co-Design(参加型デザイン)、そしてアーキテクチャーも重要で、Chip、システム、アルゴリズム、アプリケーションにおける継続的な最適化も大切だ。

 CUDA-Xは、ライブラリー群を一つにまとめたGPU向けのComputing Software Libraryになる。CUDA-Xは、RTX(Graphic GPU)、DGX(Deep Learning Systems)、HGX(Hyper Scale Systems)、AGX(Autonomous Machine Systems)を連携させて、ヘルスケア、AI、自動運転、ロボティクス、スマートシティなどのアプリケーションに必要なGPUリソースを提供する。

(2-2) Computer Graphics Tools
1) Real-time Ray Tracing

 Unreal Engine社Unity社が、世界のゲームエンジン市場の90%を占めている。Unity社はNVIDIA GeForce GPU上で利用可能なReal-time Ray Tracing機能を4月4日に発売開始する。

 

2) Omniverse

 3Dコンテンツ開発者向けに、3D Design Collaboration Platformの「Omniverse」を発表。Ominiverseを利用すると、複数の3Dコンテンツ開発者(デザイナー)が同時に協力しながら3Dコンテンツを開発することが可能となる。例えば、あるデザイナーが配置を変更し、あるデザイナーが背景を変更し、あるデザイナーが着色/Ray Tracingを非同期に行える。

(2-3) GeForce Now Alliance

 NVIDIA社の「GeForce Now」は、全てのゲームプレイヤーがGeForceカードがなくても高品質のゲームを楽しめるようにするオープンなクラウドゲーミングプラットフォーム。NVIDIA社は高品質なクラウドゲーミングを提供するため、GeForce Now Allianceを設立した。

 GeForce Now Alliance設立の目的は、通信事業者とのパートナーリングにより、サービス品質の向上、信頼性の向上、遅延の最小化などを実現することで、ローンチパートナーとして、ソフトバンク社とLG U+社がアライアンスに参加する。

(3) Chapter2: AI & HPC

 Jensenさんは、「データの取得、分析、推測、予測といったデータ分析の流れの中で、NVIDIA社の技術が活用され、NVIDIA CUDA-X AIを中心にしたエコシステムが出来上がっている。」と説明した。

(3-1) DataBriks社との連携

 説明に続いて新たな機能の発表もあった。GPUにとって新しいAIアーキテクチャーとなる… 続きを読む… 続きを読む

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小室 智昭

小室 智昭

大手通信会社でBox社などのシリコンバレーのスタートアップとの協業を推進する傍ら、シリコンバレーなどの北米の尖ったサービス、製品を日本に紹介している。

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