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糖尿病患者に朗報、「人工膵臓AI」がまもなくリリース
2019.07.04

アメリカで注目のAIビジネス第8回

糖尿病患者に朗報、「人工膵臓AI」がまもなくリリース

著者 前田 健二

 シリコンバレーに、ビッグフット・バイオメディカルというスタートアップ企業があります。同社は、糖尿病患者の血糖値管理とインスリン投与を行うAIベースの「自動インスリン投与システム」を開発しています。

 同社の創業者は、自分の息子が糖尿病と診断され、血糖値管理とインスリン投与の煩わしさ、大変さを自ら体験したことから、このビジネスを立ち上げたといいます。同じ苦しみを抱える多くの糖尿病患者に希望を与える、同社のAI活用法を紹介します。

 

そもそも、糖尿病とは?

 糖尿病は、膵臓から出るホルモンであるインスリンが十分にはたらかず、血中のブドウ糖(血糖)が増えてしまう病気です。長期間にわたって血糖値が高いままに置かれると、血管が傷つき、心臓病や腎不全といったより重い病気の原因になります。何よりも、著しい高血糖はそれだけで昏睡などを引き起こし、最悪の場合は死に至らせます。

一方で、低血糖もまた危険です。糖尿病患者がインスリンを過剰に投与されると、血糖値が下がり過ぎ、低血糖の状態に陥ります。意識を失ったり、最悪の場合脳に障害が出たりします。

糖尿病患者にとっては、高血糖も低血糖も危険で、それを回避するには適切なインスリンの投与を行わなければなりません。それを人間ではなく、AIにやらせる仕組みを、ビッグフット・バイオメディカルは開発しています。

 

息子が一型糖尿病に。血糖値管理の大変さを痛感

 ビッグフット・バイオメディカル設立のきっかけとなるプロジェクトを立ち上げたのは、ウォールストリートのトレーダー、ブライアン・マズリッシュ氏です。トレーダーとして株式プログラミング投資を手掛けていたマズリッシュ氏は、ある時5歳になった息子が一型糖尿病であると宣告されます。… 続きを読む… 続きを読む

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前田 健二

前田 健二

フリーランス

東京都出身。2001年より経営コンサルタントの活動を開始し、新規事業立上げ、ネットマーケティングのコンサルティングを行っている。アメリカのIT、3Dプリンター、ロボット、ドローン、医療、飲食などのベンチャー・ニュービジネス事情に詳しく、現地の人脈・ネットワークから情報を収集している。

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