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カオスな医療現場を救うAIナース「エンジェル」
2019.01.11

アメリカで注目のAIビジネス第2回

カオスな医療現場を救うAIナース「エンジェル」

著者 前田 健二

 アメリカの医療は、カオスと呼ぶべき困難な状況にあります。2017年にトランプ政権が発足し、公約通り、オバマ大統領が推進した医療保険制度(オバマケア)が実質的に廃止されました。加えて、高騰を続ける医療機器・薬剤のコストや人件費の負担が、多くの医療機関の経営を圧迫しています。

 そうした中、アメリカで「エンジェル」という名の“AIナース”が注目を集めています。エンジェルはスタートアップ企業のケアエンジェルが開発したAIで、人間のナースに代わって患者と対話し、患者の健康管理や予防医療を行います。

 エンジェルはアメリカの医療現場にどのようなインパクトを与えているのでしょうか。その活躍ぶりを見てみましょう。

 

落ち着いた女性の声で「熱はありませんか?」

 ケアエンジェルは2014年に設立された、フロリダ州マイアミに拠点を置くスタートアップ企業です。同社が「世界初のAIナース」とするエンジェル」を開発し、医療機関や介護施設に提供しています。

 AIナース「エンジェル」は、人間のナースに代わって患者と対話し、人間のナースや医師の負担とコストを減らす救世主として注目を集めています。「エンジェル」はこれまでに多くの医療機関や介護施設に導入され、経営の効率化とコスト削減を実現しています。

 では、エンジェルは実際にどのような仕事をするのでしょうか。エンジェルの最大かつもっとも重要な仕事は、患者の健康管理です。エンジェルが導入された医療機関で受診している患者には、エンジェルから毎日定期的に電話がかかってきます。落ち着いた女性の声のトーンのエンジェルは、患者と次のようなやり取りをします。

「おはようございます、ジョン。今日の体調はいかがですか?」

「悪くないよ。よく眠れて食事もしっかりとれている」

「それはいいですね。熱はありませんか?」

「36.4度、いつもと同じくらいかな」

「それも問題なさそうですね。わかりました、ではよい一日をお過ごし下さい。明日またお電話します」

 また、糖尿病や高血圧症などの慢性疾患を抱えた患者とは、次のようなやり取りもします。… 続きを読む… 続きを読む

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前田 健二

前田 健二

フリーランス

東京都出身。2001年より経営コンサルタントの活動を開始し、新規事業立上げ、ネットマーケティングのコンサルティングを行っている。アメリカのIT、3Dプリンター、ロボット、ドローン、医療、飲食などのベンチャー・ニュービジネス事情に詳しく、現地の人脈・ネットワークから情報を収集している。

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