あるソフトウェアから、別のソフトウェアの機能を呼び出して利用する「API」。いわばソフトウェアの“窓口”のようなもので、APIを組み合わせることで、優れたサービスを効率的に生み出すことができる。

 前回の記事では「『API』を活用できない企業は、時代に取り残される」ということで、最近話題のAPIエコノミーについてお伝えした。お読み頂いた方には、未来の社会におけるAPIの役割や、現状への危機感もさることながら、潜在的なチャンスも感じて頂けたのではないかと思う。

 第二回目となる今回は、その「チャンス」にフォーカスを当てる。いち早くAPIエコノミーに参加し、先行者メリットを得るにはどうすれば良いのか。 数は多くないものの、日本にもAPIエコノミーの成功企業が現れている。 それら企業の取り組みから、成功要因を考えてみたい。

 

ヤフオクのAPIを活用し、上場までのぼり詰めた先端企業

 株式会社オークファンは、ネットオークションの相場 価格情報サイト「オークファン」を運営する企業だ。2000年の創業以来、ネットオークションの普及とともにビジネスを順調に伸ばし、現在ではC2C市場のみならず、企業の在庫品や事故品の二次流通などを扱うB2B市場にも参入している。

 同社最大の資産は、ヤフオク(Yahoo! オークション)やラクマ(旧サービス名:フリル)といった ネットオークションの相場価格情報を蓄積したデータベースだ。特にヤフオクに関しては、Yahoo! JAPAN自身ですら既に廃棄してしまっている過去10年間分の膨大な相場情報を保有している。

 彼らはその相場情報データベースを使い、独自ツールやAPI提供で収益をあげている。例えば2017年8月には株式会社バンクと提携し、同社が開発・提供する買い取りアプリ「CASH」の商品査定業務に役立てるために相場情報のAPI有償提供を開始している。

 ではオークファンは、どのようにそれら膨大な相場データを保有することができたのだろう? 実はその鍵もAPIである。… 続きを読む

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丸山耕二

丸山耕二

APIbank APIエディター / 株式会社ウェブジョブズ 代表

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)でシステムエンジニアを経た後、Webコンサルタントとして独立。中小企業向けにデータアナリティクスを基軸としたWebコンサルタント業務や社内教育業務を手掛ける。著書:世界一やさしいGoogle Analyticsアクセス解析入門(秀和システム)、編集協力:APIエコノミー 勝ち組企業が取り組むAPIファースト(日経BPマーケティング)

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