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AIの進化で「働かざる者も食べて良い」時代が来る
2018.06.29

人気ビジネス書から読み解くAIの弱点第4回

AIの進化で「働かざる者も食べて良い」時代が来る

著者 小山田 明人

 AI(人口知能)技術の発達により、経理作業やプログラミング、金融トレードなど多くの「知的労働」がAIに代替され、社会構造は大きく変革する――経営コンサルタントであり、経済評論家の波頭亮氏は、著書「AIとBIはいかに人間を帰るのか」(NewsPicks Books)の中で、このように述べています。

 もちろん、AIが人間からすべての仕事を奪うわけではありません。前編でも触れたように、医療や介護、高級ホテルの接客といった、人と人の繋がりが求められる「感情労働」は、AIでは代替できません。しかし、多くの知的労働がAIに取って代わることで、失業者が増え、社会問題化する恐れも考えられます。

 本書では、その対策の1つとして、国民に無条件に所得を分配する「BI(=ベーシックインカム)」を挙げています。知的労働がAIに取って代わられた社会において、なぜBIが求められるのでしょうか? 本書から読み解きます。

 

AIの台頭で社会は崩壊する!?

 AIの普及は、人間にとって良くも悪くも大きな影響を与えます。

 良い面としては、AIに作業を任せることで、生産性が上がる点です。AIは人間と違って疲れることがないため、24時間365日働けます。

 一方で悪い影響もあります。波頭氏はその影響を大きく2つに分類しており、ひとつは「資本家による社会の完全支配状態」、もうひとつは「消費の減退による経済の崩壊」です。

 前編でも取り上げたように、AIが知的労働を代替するようになると、他人の気持ちに寄り添う「感情労働の仕事以外は全てAIが担うようになります。結果として「資本家が資金を投入して労働者を雇い、生産活動を行う」という、従来の経済構造が崩れることになります。

 つまり、資本家は人を雇用しなくてもAIとロボットさえあれば生産活動を行えるようになるので、社会が資本家によって独占されてしまう、ということになります。これが、AIの導入による悪い影響のひとつです。

 さらに、労働者が不要となった社会では、多くの人が労働による所得を失うことになります。必然的に、彼らが使うためのお金はなくなり、消費活動を行えなくなります。そして、、資本家がAIによる生産活動を行ったとしても、それを消費してくれる人がいなくなり、需要と供給のバランスが取れず、経済は崩壊してしまう、というわけです。

 

国民全員にお金をあげれば解決する!?

 そこで波頭氏が期待するのが、BIです。

 ここでいうBIとは、… 続きを読む… 続きを読む

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小山田 明人

小山田 明人

株式会社ネクストアド代表取締役

1982年生まれ。神奈川県横浜市出身。「食えるライターを育てる」をビジョンンに掲げライティングチームを結成、ビジネス、ITを中心に様々なコンテンツに記事を寄稿。自身でもスクールキャッチという教育系ポータルサイトを運営する。経営する学習塾では中高一貫校の作文指導に携わる。http://www.nextad.co.jp/

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