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AIが人間から奪う仕事、AIでも奪えない仕事とは
2018.06.26

人気ビジネス書から読み解くAIの弱点第3回

AIが人間から奪う仕事、AIでも奪えない仕事とは

著者 小山田 明人

 21世紀に入ってから、「AI(人工知能)」技術は目覚ましいスピードで発達しています。AIが囲碁の世界チャンピオンに勝利するなど、特定の分野では既に人間を上回るほどの能力を身に着けています。

 AIが進化するスピードの早さに、ビジネス誌では「まもなくAIは人間に代替できる存在となり、いま人間が行なっている労働は、AIに奪われてしまうのでは」という記事も多く取り上げられるようになりました。

 そんな“AIと労働の関係性”についてクローズアップした書籍が「AIとBIはいかに人間を変えるのか」(幻冬舎/NewsPicks Book)です。

 著者である経済評論家の波頭氏は、本書の中で、AIがさらに発達すれば「労働の価値」そのものが変わる、としています。そして、その価値が変わった世界で、BI(ベーシックインカム)という新たな制度が重要になるとしています。

 では、AIの発達により、どのような労働の価値が上がり、どのような労働の価値が下がってしまうのでしょうか?

 

AIはすでに生活の一部にある

 現在のAI技術は「第三次ブーム」の中にあります。

 AIの歴史は古く、1950年代にはすでに誕生していました。そこから「第一次・第二次AIブーム」を経て、21世紀以降から現在の第三次ブームを迎えています。

 この第三次AIブーム誕生のきっかけとなったのは、「機械学習」の登場です。人間が機械に情報を教え込むのではなく、AIが人間と同じように情報を得る仕組みを持ったことで、AIの実用性は第二次ブーム以前よりも飛躍的に高まったのです。

 第二次ブーム以前のAIは、機械としての性能は高くても、応用の効かない存在でした。たとえば、1982年に日本の通商産業省(当時)がスタートさせた「第五次コンピューター開発プロジェクト」では、10年を超える期間と500億超の予算がつぎ込まれましたが、人間の持つ「経験に基づく情報の選別や判断」は備わりませんでした。人間が与えた定義や条件をもとに演算を繰り返しているにすぎず、実用性のないものでした。

 これに対して、機械学習をベースに設計された現代のAIは、自ら分析し、学習します。データさえ与えておけば、自動的に正解(と考えられるもの)を導き出すようになったため、演算処理しかできなかったそれまでのAIとは違い、各分野に応用の利く存在となりました。

 AIは既に生活に根付き始めています。たとえば、eメールアプリに使われている「迷惑メールフィルタ」にも、機械学習の仕組みが使われています。

 メールアプリは、メールに含まれている文字列から、自動的に迷惑メールかどうかを判断し、必要なメールと迷惑メールを自動的に仕分けします。「迷惑メールを仕分けする」という人間の作業を代行するのです。

 このように、機械学習の誕生によって、AIは一気に生活に身近な存在となりました。

 

AIは人間を代替する存在ではない

 しかし、現代のAIの応用力をもってしても、すべての労働を代替するような「汎用型AI」の誕生は、まだ遠い先の話です。

 というのも、現在実用化されているAI、または実用化間近のAIは… 続きを読む… 続きを読む

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小山田 明人

小山田 明人

株式会社ネクストアド代表取締役

1982年生まれ。神奈川県横浜市出身。「食えるライターを育てる」をビジョンンに掲げライティングチームを結成、ビジネス、ITを中心に様々なコンテンツに記事を寄稿。自身でもスクールキャッチという教育系ポータルサイトを運営する。経営する学習塾では中高一貫校の作文指導に携わる。http://www.nextad.co.jp/

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