2018.04.27 Fri

 現代人の視力が低下しています。

 文部科学省の統計では、裸眼視力1.0未満の割合が、小学校で約31%、中学校で約54%、高校では約65%という調査結果が出ています。文科省は原因について、スマートフォンの普及で画面を近くで見る機会が増えた影響と指摘しています。この調査は高校生以下を対象としたものではありますが、仕事やプライベートでスマホを頻繁に利用するビジネスパーソンも例外ではないでしょう。

 こうした低下した視力の矯正方法としては、メガネやコンタクトレンズ、レーザーで手術を施す「レーシック」が一般的です。しかし最近は、新たに「ICL」という治療方法が加わりました。

 ICLは2010年に国の認可を受けた治療法で、眼の中にコンタクトレンズを移植することで、視力を矯正するというものです。最近ではタレントの指原莉乃さんがこの治療を試したということで話題となっています。

 しかし、「眼の中にコンタクトレンズを入れる」とは、どういうことなのでしょうか? そして、レーシックとは何が違うのでしょうか?

 

レーシックと決定的に違うものとは?

 ICLは、視力を矯正するために手術をするという点は、レーシックと同じです。しかし、その方法は全く異なります。角膜を削ってピントを調整するレーシックに対し、ICLではレンズを目の中に“常設”することで調整します。

 視力低下の原因である近視や遠視状態の人は、本来「網膜」で合うはずのピントがずれてしまうことで、ものがぼやけて見えてしまいます。視力を矯正するためには、このピントをずらして調整する必要があります。

 眼鏡やコンタクトは、レンズでピントを調整し、視力を矯正します。これに対し、レーシックではレーザーで角膜を削ることで、ピントのズレを解消し、視力を矯正します。

 レーシック手術は、日本では2000年から受けられるようになりました。両目で15~30万円程度の費用と、10分程度の手術で眼鏡やコンタクトレンズの煩わしさから解放されることから、治療を受ける人は年々増加し、2013年には年間の手術件数が7万件を超えています。

 しかし、レーシックもデメリットがないわけではありません。例えば、加齢や環境要因によって再びピントがずれて近視に戻ってしまう可能性があります。その場合、再びレーシックを受けたくても、角膜の厚みが残っていなければ手術はできません。さらに、角膜を削るため、光がにじむような症状が出る恐れがあることや、目が乾く「ドライアイ」になりやすいことなども指摘されています。

 そこで、新たな治療方法として生まれたのが、ICL治療です。

 

角膜は削らない。取り外しも可能

 ICLとは、… 続きを読む

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鮫島 涼

鮫島 涼

株式会社ネクストアド所属の車ライター。車・バイク雑誌の編集者、車広告の審査会社を経てライターとして活躍。現在は、F1の取材や大手中古車販売企業メディアのライティングを担当。

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