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クレディセゾンはカードビジネスをどう変えたのか?
2018.02.21

田中洋が語る、世界に通じるブランディング第4回

クレディセゾンはカードビジネスをどう変えたのか?

著者 田中 洋

 クレジットカード会社の経営はこの20年間のうちに、貸金業法などの環境の影響で大きく変化してきた。クレディセゾンは流通業界カードというあり方から脱し、永久不滅ポイントを始めとして、サービス先端企業への道を歩んでいる。ビジネスモデル転換のために必要な考え方を考察してみよう。

 

好調な業績を支えるカードショッピング

 クレディセゾンは2016年度決算で、営業収益2,789億円(前年比103.3%)、経常利益530億円(121.1%)という好調な成績を残している。2017年度決算の予測でも営業収益104.7%という予想が出されている。2017年11月時点で、カードの発行枚数は約2,600万枚、稼働しているアクティブな会員は約1,472万人。同社グループのショッピングに占めるシェアは日本でもトップクラスである。

 2016年度48.9兆円であるカードショッピング取扱高で、同社グループは14.6%を占め第一位であった(同社調べ)。 また、2017年5月には、同社の社員によって結成されたグループ「東池袋52」が大きな反響を呼び、新たなブランディングの手法としても注目された。

 クレディセゾンは、2012年度に優れた経営を行っている会社に与えられる「ポーター賞」を受賞しているが、その受賞理由にもあったように、同社はクレジットカードを日常の買い物をサポートするサービスへと「再定義」した。それはどのように行われたのだろうか。

 

貸金業法改正以来、独立系カードとしての地位を保つ

 クレジットカードには、かつて流通系、金融系、銀行系、信販系という区分が存在していた。それぞれのカードは、異なった顧客へのアプローチを採用していた。あるカードはステータス・シンボルとして機能していたし、銀行系カードであれば窓口に来る人へのアプローチが主だった。信販系であれば、着物など買い物に来た人がアプローチの対象だった。しかし、クレジットカードのビジネスの実態は、金利ビジネス、つまりお金を消費者に借りてもらい、その金利を収益源にするというものだった。

 クレジットカードビジネスに大きな転機が訪れたのは2003年、… 続きを読む… 続きを読む

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田中 洋

田中 洋

中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)教授

1951年名古屋市生まれ。京都大学博士(経済学)。日本マーケティング学会会長。マーケティング論・ブランド論・広告論・国際マーケティング論専攻。(株)電通でマーケティングディレクターとして21年間実務を経験して後、法政大学経営学部教授、コロンビア大学研究員などを経て、2008年より現職。社会人のためのビジネススクールでマーケティングとブランドの教鞭を執る。以下のグローバル企業への戦略アドバイスや社内講師を行っている。GE、マイクロソフト、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、メルセデスベンツ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、資生堂、味の素、日清食品、ソニー、日立製作所、パナソニック、ニコン、日本銀行など。

主著として『ブランド戦略論』(2017)、『消費者行動論』(2015)、『マーケティングキーワードベスト50』(2014)、『ブランド戦略全書』(編著、2014)、『ブランド戦略・ケースブック』(編著、2012)、『マーケティング・リサーチ入門』(共著、2010)、『消費者行動論体系』(2008)、『企業を高めるブランド戦略』(2002)など。日本広告学会賞(3回)、中央大学学術研究奨励賞、日本マーケティング学会ベストペーパー賞、東京広告協会白川忍賞などを受賞。
(編集:株式会社ネクストアド)

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