2018年6月、マイクロソフトが「GitHub(ギットハブ)」を運営する同名企業を、75億ドル(約8,200億円)で買収すると発表し、大きな話題となった。

 多くの人にとって必ずしも馴染みがあるものではないGitHubとは、一体どのようなサービスなのか。そして、巨額な費用を出してまで買収したマイクロソフトの狙いとは?

 

マイクロソフトが約8,200億円で買収する意味とは?

 「Windows」「Office」などで知られる米マイクロソフトは、これまでにも自社サービス拡充のため、人気のサービスを提供する企業の買収を何度か実施している。2011年にインターネット電話サービスの「Skype」、2016年にはビジネス向けSNSの「LinkedIn」を買収したことが、その一例として挙げられるだろう。

 そして2018年6月、マイクロソフトが新たに買収を発表したのが、「GitHub」というサービスを提供する、米国の同名企業である。しかも75億ドル、日本円にして約8,200億円を費やしたと発表していることから、いかに大規模な買収劇だったかが理解できる。

 だが、これまでの大型買収劇と大きく異なるのは、そもそもGitHub自体、多くの人にとって馴染みのあるサービスではないということだ。実際、Skypeは買収以前からビデオ通話などで広く活用されていたし、LinkedInは世界的に人気の高い、仕事の人脈を築くビジネスSNSとして利用したり、名前を聞いたことがあったりする人は多いだろう。

 というのも、実はGitHubは一般消費者向けのサービスではなく、ソフトウェア開発者向けのサービスなのである。それゆえ開発に携わっている、あるいはIT関連の仕事をしているという人などでなければ、その名前を耳にすることはない訳だ。

 では、一体どのようなサービスなのだろうか。そしてマイクロソフトはGitHubのどのような点に魅力を感じて巨額投資し、なおかつ、自社のビジネスにどう活用しようとしているのだろうか。

 

クラウドでGitをHubするからGitHub

 GitHubを理解するためには、「Git」と「Hub」という、2つの言葉の由来がポイントとなる。

 まず「Git」を簡単に説明すると、… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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