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ゲーム業界のゲームチェンジャー「Stadia」はなぜ生まれたのか
2019.05.27

ITサービスの最新動向に迫る第18回

ゲーム業界のゲームチェンジャー「Stadia」はなぜ生まれたのか

著者 佐野 正弘

 グーグルが米国時間の2019年3月20日、新しいゲームプラットフォーム「Stadia」を発表した。ゲームをストリーミング配信するクラウドゲームの仕組みを採用しながら、ゲーミングPCに匹敵する非常に高い性能を実現し、高度なゲームが提供できるのが大きな特徴だ。

 しかしなぜグーグルは今、そのようなゲームプラットフォームを提供するに至ったのだろうか。その理由に迫りたい。

 

Chromeがあればゲームが動作する

 ここ最近、IT関連企業のゲームプラットフォームに対する取り組みが目立ちつつある。実際、アップルも2019年3月25日(米国時間)に、定額制で多数のゲームをプレイできるプラットフォーム「Apple Arcade」の提供を発表している。

 しかしより大きな注目を集めたのが、アップルより先に発表会を実施したグーグルだ。

 グーグルは2019年3月20日(米国時間)、米国で実施されたゲーム開発者向けのカンファレンスイベント「Game Developers Conference 2019」にて、新しいゲームプラットフォーム「Stadia」を発表した。そしてその内容が、従来にない大きなインパクトを残すものであったことから、大きな話題となったのである。

 Stadiaはゲームをストリーミング配信する「クラウドゲーム」を提供する、プラットフォームの一種である。

 通常のコンピューターゲームは、パソコンやスマートフォンなど何らかのコンピューターの上でゲームのプログラムを動作させているので、ハードウェアに依存してしまうという問題がある。

 だがクラウドゲームの場合はクラウド上でゲームの処理を全てこなすため、手元のハードウェアの性能にあまり依存することがない。高速なインターネット回線につながってさえいれば、幅広いゲームが楽しむことができる。

 Stadiaでは、グーグルのWebブラウザ「Google Chrome」につながれば、パソコンからスマートフォン、タブレットやテレビなどでもStadiaでゲームをプレイすることが可能だ。Chromeさえ動作すればプレイする環境を問わないというのが大きなメリットといえるだろう。

 

ゲーミングPCに匹敵するクラウド性能で注目

 だが、クラウドゲームのプラットフォームはこれまでにも存在しており、それ自体は必ずしも新しい概念という訳ではない。実際、コンシューマーゲーム機を手掛けるソニー・インタラクティブエンタテインメントは、既に「PlayStation Now」を提供しているし、マイクロソフトも「Project xCloud」を開発中であるなど、多くの企業が取り組んでいるものだ。

 にもかかわらず、なぜStadiaが大きな注目を集めたのかというと、理由はその性能にある。… 続きを読む… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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