ソフトバンクとヤフーが合弁で設立した「PayPay(ペイペイ)」を筆頭に、いまQRコードを用いた決済サービスへ参入する企業が相次いでいる。現金への信頼が圧倒的に高い日本で、なぜ今、QRコード決済への参入企業が増えているのだろうか。

 

PayPayは決済手数料無料とインバウンドで勝負

 ここ最近、日本でスマートフォンとQRコードを用いた決済サービスを提供する企業が急速に増えている。実際、2017年にはLINE社が決済サービス「LINE Pay」に「QR決済」を追加したほか、18年4月にはNTTドコモが、やはりQRコードを用いた「d払い」を開始している。

 そうした中でも、最近注目されているのが「PayPay」である。これはヤフーとソフトバンクが合弁で設立した同名の企業が、2018年秋に提供を予定しているスマートフォン決済サービスだ。

 PayPayは、合弁する両社の親会社であるソフトバンクグループらが設立した「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」が出資するインドの決済サービス事業者「Paytm(ペイティーエム)」の技術を活用し、QRコードを用いた決済サービスを提供する。

 QRコードをスマートフォンで表示して店頭で読み取ってもらう「店舗読み取り方式」と、店舗にあるQRコードをスマートフォンで読み取って決済する「ユーザー読み取り方式」の2パターンが可能で、支払い方法としてはクレジットカードと電子マネーの2種類が用意されるという。

 ここまでは他のQRコード決済サービスと大きく変わらないのだが、PayPayの特徴的な要素は2つある。1つは、決済額から一定の割合を加盟店側が負担する決済手数料を、サービス開始から3年間無料にすること。もう1つは、中国で人気のQRコード決済サービスの1つ「Alipay(アリペイ、中国語で支付宝)」と連携し、PayPayの加盟店でAlipayによる決済も利用できることだ。

 こうしたメリットを打ち出した理由は、PayPayが… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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