日本企業が欧州に進出する際に気をつけたいこと(第2回)

イギリスのEU離脱が日本企業に与える影響とは

2017.09.22 Fri連載バックナンバー

 国家を超えた共同体を成形し、拡大を続けてきた欧州連合(EU)ですが、初の離脱を声明したイギリスとの関係がどうなるのかは、まだ先が見えません。

 今回はイギリスがEUを離脱(Brexit)することになった顛末と、それが日系企業に与える影響を探ります。

 

イギリス国内でも混乱が続く

 2016年6月23日、イギリスで行われた国民投票にて、イギリス国民は僅か3.8%の差で、EUを去ることになりました。2017年3月29日、英メイ首相は正式に離脱する意思をヨーロッパ連合に表明し、交渉期間2年の離脱交渉に入りました。

 第1回目の交渉は2017年6月19日に始まり、直近の第3回目の交渉は8月28日にブリュッセルで行われました。しかし、特にこれといった進展もなく終わりました。

 交渉の内容は、イギリスにおける「EU市民の権利保全」や「EU法の継続性確保」、「北アイルランド国境問題への柔軟な対応」などです。これらに加え、1,000億ユーロともいわれる「イギリスのEUに対する債務履行(手切れ金)」も最優先課題として掲げられており、議題は山積みです。

 イギリス国内の政治状況も迷走しています。メイ首相は、自身が所属する保守党の支持を増やすために6月8日に下院選挙を実施しましたが、結果的に第一党になったものの過半議席を割り込み、事実上の敗北となりました。メイ首相は苦肉の策として北アイルランドの民主統一党(DUP)との連立政権を成立させましたが、政権基盤は弱体化しています。離脱交渉に関しても、イギリス側の意見がまとまらず交渉が長期化、決裂するリスクが懸念されています。

 Brexitはイギリス自体の経済にも暗い影を落としています。2017年第1四半期、EU加盟国全体では0.6%だったGDPの経済成長の中、イギリスは28か国の中で… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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