経済産業省がビッグデータの規制に乗り出しました。不正競争防止法を改正し、不正取得されたデータの利用に対して、規制をかける方針です。改正案は2018年の通常国会に提出される予定です。

 それでは、法律改正で規制対象となる「不正データ」とは、どのようなものでしょうか。法律改正を前に、企業はどう気をつければよいかを、現時点の情報を元に説明します。

 

規制の対象は「不正」に取得されたデータ

 法律改正のポイントとして挙げられる1点目は、規制対象となるのは、あくまでも「不正データに限定される」ということです。

 今回の法律改正によって、ビッグデータが法律の規制範囲に広がりますが、あらゆるデータの取り引きが禁止されるわけではありません。規制対象となるのは、ハッキングなどにより流出した「不正データ」に限定されます。

 取り引きされるデータが「不正」であるかどうかは、データの取得状況から判断されます。たとえば、アクセス制限がかかっているデータについて、無断でアクセス制限を解除して取得した場合は「不正」と判断されます。

 具体的にいえば、ID・パスワードを設定してアクセス制限をかけている情報について、他人のID・パスワードを無断で用いて取得した場合は、「不正」と判断されます。

 加えて、社員IDを用いてログインすることを必要としている社内ネットワークに、他人の社員IDを無断で使用して社内ネットワークにログインし、社員しか閲覧できない売り上げ情報をダウンロードした場合も「不正」と判断されます。

 2点目は、… 続きを読む

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田中 靖子

田中 靖子

法律家ライター

東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、会社設立等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行っている。

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