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公取委は本気!デジタルプラットフォーマーに対する規制とは
2019.05.14

知っておきたい法改正のポイント第12回

公取委は本気!デジタルプラットフォーマーに対する規制とは

著者 田中 靖子

 公正取引委員会は、2019年4月17日、「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等の実態調査」について中間報告を行いました。

 デジタル・プラットフォーマーとは、通販サイトやSNS等のインターネット上のインフラを提供するIT企業のことです。たとえば、「GAFA(ガーファ)」と呼ばれる、米国のグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社も、デジタルプラットフォーマーとなります。

 なぜ公正取引委員会は、このタイミングで彼らデジタルプラットフォーマーの調査を始めたのでしょうか?今回は、デジタル・プラットフォーマーに関する法規制の動きについて国際情勢を交えて紹介します。

 

デジタル・プラットフォーマーを規制する流れは世界中に

 デジタル・プラットフォーマーは、革新的なサービスを次々と生み出し、利便性の高いシステムを提供することで、世界中でユーザー数を伸ばし続けています。

 しかしその一方で、彼らデジタル・プラットフォーマーと取引をする中小企業やベンチャー企業は、一方的に不利な契約条件を押し付けられたり、高額な利用料金を負担することに不満を抱えています。

 特にヨーロッパでは、従前から米国のIT企業に対する反発が強く、GAFAの独占が進むに連れて、規制が強く叫ばれるようになりました。そこでEU議会は、2019年2月、「オンライン・プラットフォーマーの透明性・公正性促進法」の法案に合意し、GAFAの独占にストップをかけました。

 2018年には、オーストラリア、トルコ、ドイツの連邦カルテル庁が、各国でGAFAの実態について調査を開始し、GAFAの動きを厳しく監視しています。

 このような国際的な流れを受けて、日本政府も動き出しました。2018年7月、経済産業省、公正取引委員会、総務省は、合同で「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」を設置し、彼らに対する法規制について審議を始めました。

 

ルールや料金が“一方的”に変わってしまう

 上記の政府の取り組みの一環として、2019年1月から、デジタル・プラットフォーマーに関する実態調査が行われました。

 調査の対象とされたのは、アマゾンや楽天市場、ヤフーショッピング等の通販サイトに出店する811社と、スマートフォンのアプリストアに出店する56社です。

 この調査によって、プラットフォーマーを巡る問題が浮き彫りとなりました。

 最も問題視されたのが、… 続きを読む… 続きを読む

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田中 靖子

田中 靖子

法律家ライター

東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、会社設立等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行っている。

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