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DHCの経営を支える「翻訳」の力
2017.01.30

なぜその分野に?あの企業が「新事業」に進出する理由第2回

DHCの経営を支える「翻訳」の力

著者 秋田 舞美

 社名にアルファベットの略称を使用している企業や組織は多く見られます。たとえばNTTは「日本電信電話(Nippon Telegraph and Telephone Corporation)」、NHKは「日本放送協会(Nippon Hoso Kyokai)」の略称です。

 一方で、化粧品やサプリメントの会社として知られるDHCは、創業時の社名である「大学翻訳センター(Daigaku Honyaku Center)」の頭文字をとったもの。なぜ翻訳の会社が、化粧品やサプリメントを扱うようになったのでしょうか。

 

オリーブオイルの可能性は翻訳事業から?

 DHCは、現在も同社の会長(CEO)を務める吉田嘉明氏が1972年に設立した企業です。設立当初は論文など大学を顧客とした翻訳を中心に行っており、その領域はコンピュータ、機械、医薬、エレクトロニクス、学術論文、契約書、特許書類など多岐に渡っていました。

 同社は翻訳業務を通じて、研究機関と間近に接していたため、さまざまな分野の知識、そして法的許認可の知識に触れる機会がありました。つまり、化粧品やサプリメントといった、専門性が高く法律的にも縛りの多い商品を扱うノウハウを蓄えやすい環境にあったのです。

 そのノウハウの一端が垣間見れるのが、1980年に発売された、天然成分100%のオーガニック美容オイル「DHCオリーブバージンオイル」です。

 この製品は現在も発売されていますが、品質に尋常ではないこだわりを見せています。同製品は有機栽培で育ったスペイン産オリーブを原料としたもので、これだけでも相当なこだわりが感じられますが、同社によれば、そのオリーブの中から「青味の残った新鮮な果実を手摘みし、それを石臼で粉砕し、ほんのわずかにしたたり落ちるオイルを集めたもの」だそうです。

 この結果、オイルの精製度をあらわす「酸価」という数値は、通常のオリーブ油が1であるのに対し、同製品は0.1以下(数値が低い方が精製度が高い)となりました。品質が劣化しにくいため、保存料や酸化防止剤も不要といいます。

 同社ではDHCがオリーブオイルに注目したきっかけを、吉田氏が… 続きを読む… 続きを読む

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秋田 舞美

秋田 舞美

秋田舞美のマーケ道 代表、マーケティング専門家

千葉商科大学大学院 客員講師、中小企業診断士。過剰な顧客目線を脱却し、企業の個性を尖らせる「コンセプト・マーケティング」を提唱。中小企業の努力を売上に、情熱を富に変えるコンサルティングを行っている。執筆や着物での講演実績多数。HP:http://akita-co.jp/

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