今年1月、総務省は、携帯電話向けとして新たに「020」から始まる電話番号を利用するための制度改正を実施した。これを受けて、大手携帯3社は020から始まる番号を活用することが発表されているが、この番号は「090」「080」など、一般的な携帯電話の番号とは異なった特殊な位置付けとなる。
なぜ020番号が利用されるようになったのだろうか。
IoTの広まりによる電話番号の枯渇を解消
生活に欠かせない存在となっている携帯電話だが、その歴史は古いようで意外と浅い。日本で携帯電話の前身となる自動車電話が1984年にサービスを開始してから、まだ30年と少ししか経っていないのだ。
それだけ短期間で発展した携帯電話だけに、技術やサービスなど、さまざまな面で急速な変化が起きてきた。中でも大きく変化を遂げてきたのが電話番号で、端末に割り当てる番号が足りなくなり、後から番号を追加する、といった措置が何度かとられている。
実際、1999年に携帯電話番号が11桁とされる以前は、固定電話と同様、電話番号の桁数は10桁だった。また、現在では一般的となっている「080」「070」から始まる携帯電話番号も、「090」で始まる電話番号が不足したことで後から加えられたものなのだ。
そして今年、電話番号の不足によって、総務省は新たに「020」で始まる電話番号を携帯電話向けとして追加することを決定した。だが、この電話番号は従来の090や080などの番号とは異なり、やや特殊な位置付けの番号として割り当てられるようだ。
というのも020番号は基本的に… 続きを読む