ソフトバンクは、2019年7月26日から4日間にわたって行われた野外音楽イベント「FUJI ROCK FESTIVAL(フジロックフェスティバル) ’19」で、5Gのプレサービスを実施。5Gのネットワークを通じて会場内の様子をカメラで伝送したり、現地から遠く離れた場所にいる人たちとVR空間内でコミュニケーションしたりするなどのサービスを展開していたが、5Gならではの先進性は垣間見られたのだろうか。
会場に居なくても、VRでライブに参加できる
2020年の商用サービスに向け、携帯電話大手各社が準備を着々と進めている5G。その5Gに関して2019年7月26日、大きな動きがあった。同日より4日間にわたって実施された野外音楽フェス「FUJI ROCK FESTIVAL ’19」で、ソフトバンクが5Gのプレサービスを実施したのである。
5Gのプレサービスが提供されていたのは、会場内にあるソフトバンクブース。ブース内には5Gを活用した2つのサービスが展示されていた。1つは会場内に設置された8つのカメラの映像を、5Gを通じて伝送し、ブース内のモニターでその様子を見て混雑具合を確認できるものだ。
そしてもう1つはVRによるライブ体験。ブース内に設置されたVRヘッドセットを装着することで、VR空間内のステージにアバターとなって参加し、5Gネットワークを通じて伝送されたライブ映像を視聴できるのだ。

同時期に東京・六本木で実施されていた「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」の会場内にも、同じVRヘッドセットを設置。5Gとインターネットを経由することで、離れた場所にいる人同士がVR空間とアバターを通じ、リアルタイムにコミュニケーションしながらライブを楽しむ仕組みも用意されていた。
実際に体験してみると、VR空間では、参加者の姿はアバターで表示されるものの、自分の声や動きはそのまま相手に届くことから、ライブの様子を伝えあったり、仮想的ながらもハイタッチをしたりと、従来にはなかった新たな体験ができた。このサービスはフェス訪問者にも好評だったようで、7月26日には110人が実際にVRライブを体験したという。
5Gネットワークを運用も、あくまで“プレサービス”
今回のサービスは、不特定多数の人に向けてサービスを提供していることから、ソフトバンクとしては“プレサービス”と呼んでいる。実際のところ、今回のプレサービスにおける5Gのネットワークは、… 続きを読む