携帯電話の新料金プラン「ウルトラギガモンスター+」に、対象の動画サービスやSNSのデータ通信量を使い放題とするカウントフリーを導入し、話題をさらったソフトバンク。当初は慎重な姿勢を見せつつも、ここにきてこうした動きへ踏み切った理由とは果たして何なのか。

 

50GBの通信容量に加え、YouTubeなども見放題に

 8月下旬から9月初旬にかけて、大手携帯キャリア2社が新たな料金体系を打ち出した。そのうちの一つ、米ネットフリックスの動画配信サービスと通信料金をセットにしたKDDIの「auフラットプラン25 Netflixパック」も魅力溢れるものだが、より注目度が高かったのが、ソフトバンクから発表された新料金プラン「ウルトラギガモンスター+」だ。

「ウルトラギガモンスター+」は、毎月50GBもの大容量通信が利用できる「ウルトラギガモンスター」(2017年に提供開始)に、新しい付加価値を加えたもの。それが「カウントフリー」である。

 カウントフリーとは、YouTubeやHuluなどの動画サービスや、Facebook、LINEなどのSNSを利用した時の通信量をカウントしないサービスを指す。一部例外が設けられてはいるとはいえ、動画サービスやSNSが使い放題になるのはユーザーにとっては魅力的だ。

 さらにソフトバンクは、9月6日より提供されているこの新料金プランを、2019年4月7日までに契約すれば、全てのデータ通信が使い放題になる「ギガ使い放題キャンペーン」の実施も発表。そうした大盤振る舞いの背景には、カウントフリーのメリットを積極的に訴え、「ウルトラギガモンスター+」の契約拡大を推し進めたい狙いがあるのだろう。

 データ通信を50GBまで使える上に、カウントフリーが加わることで、使い放題に近い形になる。スマートフォンのヘビーユーザーにとってはまさにうってつけだろう。

 一方でこの料金プラン、業界的に大きなインパクトがあったのは、サービスの中身よりも、実は「ソフトバンクがカウントフリーを導入した」ことなのだ。

 

中立性という観点で問題が指摘されるカウントフリー

 国内でカウントフリーを導入する通信事業者自体は、ソフトバンクが初めてではない。実際、ソフトバンク傘下となったLINEモバイルなどは、サービス開始当初からLINEなどのサービス利用時に通信量をカウントしない、カウントフリーの導入を積極的にアピールしていた。

 だが、そうした動きを見せてきたのはMVNO(仮想移動体通信事業者)のみで、携帯大手3社は慎重な姿勢を崩していなかった。カウントフリーは、ユーザー的にはメリットがあるものだが、一方で… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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