KDDIは「all for you〜おもいでケータイ再起動〜」というイベントを、全国各地で展開している。昔使っていた携帯電話を再起動し、思い出の写真などを印刷してくれるというイベントだが、なぜ今、このようなイベントを実施するに至ったのだろうか。

 

昔の携帯電話から思い出を取り出すイベント

 昔使っていた携帯電話がそのまま押し入れの中に眠っている、という人は意外と多いのではないだろうか。そしてその理由は、昔の思い出を残しておきたいがため、という人が少なくないだろう。

 スマートフォンと高速なネットワークを活用し、クラウドストレージやSNSにさまざまな写真やメッセージを残せるようになった現在とは異なり、フィーチャーフォン(通話機能を機能の主体としつつ、メガピクセルカメラや近距離無線通信といった高度で特徴的な機能を搭載している端末)が全盛の時代は友達や恋人、家族とのメールのやり取りや、撮影した写真などは全て携帯電話の中に保存するのが一般的で、端末からデータを取り出すのも今ほど容易ではなかった。それゆえ、後から思い出を振り返るため、新機種に買い替えた後の古い携帯電話を、手元に残しておく人が多かったのである。

 そうした昔の携帯電話を再起動し、昔の思い出を取り出すべく実施されているのが、「au」ブランドで携帯電話事業を展開するKDDIの「all for you〜おもいでケータイ再起動〜」というイベントである。具体的には、昔使っていた携帯電話をイベント会場に持ち込んで「再起動」し、その中に保存されている写真を取り出してプリントしてくれるのだ。対応機種はauだけに限らず、NTTドコモやソフトバンクが販売していた携帯電話にも対応している。

 これは元々、昔の携帯電話を振り返る「おもいでケータイ タイムトラベル」というイベントの一環として、2016年にKDDIが東京・新宿の直営店で実施していた。それが好評を得て、全国各地で実施されるようになったようだ。2017年7月に名古屋で実施されたのを皮切りに、仙台、福岡のKDDI直営店、そしてKDDIと同じauブランドで携帯電話事業を展開する、沖縄セルラーの直営店「au NAHA」で実施されており、今後も大阪や札幌などで実施される予定だという。

 

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 だがよく考えてみれば、思い出を振り返るだけなら携帯電話の画面上で見るだけで十分という人も多いだろう。にもかかわらず、こうしたイベントが実施され、好評を得ているのはなぜだろうか。

 その理由は… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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