ケータイ業界の最新動向に迫る(第49回)

LINEモバイルもソフバン傘下、厳しさ増すMVNOの今

2018.03.24 Sat連載バックナンバー

 1月31日、LINEの子会社であったMVNOのLINEモバイルがソフトバンクと提携し、実質的にソフトバンク傘下となったことが、大きな驚きをもたらした。昨年からキャリアなどに買収されたり、経営破たんしたりするMVNOが徐々に増えてきているが、MVNOの競争環境に一体どのような変化が起きているのだろうか。

 

驚きをもたらしたソフトバンクとLINEモバイルの提携

 2016年後半頃から今年にかけて、MVNOの動向を大きく左右する再編劇が相次いで起きている。実際、大手の一角を占めているビッグローブを2017年にKDDIが買収し、傘下に収めたことは大きな驚きをもたらしたものだ。

 そして今年、また大手キャリアの実質的な傘下となるMVNOが現れた。それが「LINEモバイル」である。

 LINEモバイルといえば、メッセンジャーアプリ大手であるLINEの子会社として、スマートフォン向けの通信サービスを提供するMVNOとして知られている。参入は2016年と後発ながら、メッセンジャーアプリで培った高いブランド力を持つこと、そしてLINEなどのコミュニケーションサービスを利用した時は高速通信容量をカウントしない、いわゆる「カウントフリー」の仕組みを積極的に導入したことで話題と注目を集めた。

 だがLINEは1月31日、LINEモバイルとソフトバンクが資本・業務提携することを発表。この提携によって、LINEモバイルが実施する第三者割当増資をソフトバンクが引き受ける形となり、LINEモバイルの出資比率はLINEが49%、ソフトバンクが51%へと変化。実質的にソフトバンク傘下となることも明らかになっている。

 ソフトバンク代表取締役社長の宮内謙氏は、2月27日に実施されたソフトバンクグループの決算会見において、LINEモバイルとの提携に聞かれた際、「LINEは(LINEモバイルで)ネットサービスを利用する顧客を増やしたい狙いがある。一方で我々はAndroid Oneスマートフォンを独占的に提供しており、それらの販売を拡大できる」と、双方のメリットについて説明。ソフトバンクとワイモバイルに加え、新たにLINEモバイルという第3のブランドを獲得することで、顧客接点を増やし契約拡大につなげたい狙いもあるようだ。

 現在のところ、LINEモバイルはNTTドコモのネットワークを使用しており、現在のまま規模を拡大してもソフトバンクにはあまりメリットはないように見える。しかしながら昨年10月にビッグローブがau回線を用いたサービスを開始したように、今後はソフトバンクのネットワークを用いたサービスを提供する可能性は高いだろう。

 

ついに経営破たんするMVNOも現れる

 だが、MVNOの再編の軸となっているのはキャリアだけではない。MVNOが別のMVNOを買収するというケースも起きており、それを象徴しているのが、… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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