ケータイ業界の最新動向に迫る(第44回)

スマホの進化が停滞しても、カメラの進化は続く

2017.09.19 Tue連載バックナンバー

 もはやスマートフォンに欠かせない存在となったカメラ機能。多くの人が注目する機能だけに、年々画質の向上を図る仕組みが導入され飛躍的な進化を遂げている。最近では2つのカメラを搭載して新しい価値をもたらす機種が増えるなど、スマートフォン独自の進化を遂げつつあるようだ。

 

飛躍的に進化したスマートフォンのカメラ

 スマートフォンは年々進化を遂げ、今や非常に多くの機能が搭載されている。その中でも、多くの人が積極的に利用しているのが、カメラ機能である。特にSNSの利用が大きく広まって以降は、カメラで写真や動画を手軽に撮影し、それを友達と共有することで楽しむ人が増え、最近では写真を主体としたSNS「Instagram」の人気の高まりにより、スマートフォンで撮影した時の写りが映える“インスタ映え”することが重視されるようになってきたほどだ。

 それだけ高い人気を誇る機能だけに、カメラ機能には多くのメーカーが力を注いで開発を進め、飛躍的な進化を遂げてきた。その進化の度合いは、カメラ撮影に必要なイメージセンサーの画素数からも見て取ることができるだろう。

 実際、2008年に日本で発売された最初のiPhoneである「iPhone 3G」のカメラのスペックを見ると、画素数は200万画素に過ぎなかった。だが2016年に発売された「iPhone 7」のカメラは1,200万画素であり、最近では2,000万画素を超えるカメラを搭載したスマートフォンも増えている。10年に満たない期間で、飛躍的に性能が向上していることが分かるだろう。

 そしてもう1つ、スマートフォンのカメラにおける進化ポイントとして挙げられるのが、暗い場所でもより明るく撮影できるようになったことだ。スマートフォンでは意外と屋外よりも室内で撮影するシーンの方が多いことから、光の量が足りず写真が暗く写ってしまったり、動いている被写体がブレやすくなったりしがちだ。そこでスマートフォンメーカーは、いかに暗いシーンでも明るく撮影できるかという点にも力を入れてきたのだ。

 その明るさを示す1つの例として、レンズの明るさを表す「F値」を比較すると、2011年に暗い場所でも明るく撮影できるとして話題になった「iPhone 4S」のF値は2.4だった。それに対してiPhone 7のF値は1.8となっている。F値は小さいほど明るい写真が撮影できることから、こちらもその進化の度合いを見て取ることができるだろう。

 

2つのカメラの搭載で新たな進化を迎える

 この他にも、オートフォーカスや光学式手振れ補正など、各社がデジタルカメラの技術を積極的に取り入れることで、スマートフォンのカメラは大きく進化している。

 最近ではソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia」シリーズのように、動く被写体を追従してフォーカスを当てる「先読みオートフォーカス」や、秒間960コマの超スローモーション撮影ができる機能など、一眼レフカメラや業務用カメラに搭載されている技術を取り入れるスマートフォンも出てきている程だ。

 しかしその一方で、ここ最近画質の追求とは異なる路線を開拓するスマートフォンも増えているようだ。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

連載記事

ケータイ“4年縛り”が生まれた真の理由とは
佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter