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なぜ今、パソコンも「SIMフリー」が人気なのか
2016.07.15

ケータイ業界の最新動向に迫る第15回

なぜ今、パソコンも「SIMフリー」が人気なのか

著者 佐野 正弘

 SIMを挿入することで通信できるデバイスは、今やスマートフォンやタブレットだけではない。最近では「VAIO S11」に代表される、SIMスロットを搭載し、SIMを挿入してデータ通信ができる「SIMフリーノートPC」の人気が高まっており、数も徐々に増えつつある。その人気にはどのような背景があるのだろうか。

 

「VAIO S11」をきっかけに注目を集める

 大手キャリアが端末とセットで販売していたため、かつてはあまり表に出る存在ではなかったSIM。だが多くのMVNOがSIMと端末を分け、SIMのみによる通信サービスを提供するようになったことから、SIMへの注目も急速に高まっている。そのSIMを挿入することで通信ができるデバイスは、スマートフォンやタブレット、Wi-Fiルーターなどが知られているが、最近になって、SIMを挿入して通信できるノートPCが台頭しつつある。

 ノートPCといえば、これまでWi-Fiを搭載していることは一般的であったものの、LTEなどのモバイルデータ通信機能を搭載しているものは少なく、外出先でデータ通信をするには公衆Wi-Fiサービスを使うか、Wi-Fiルーターを持ち歩くなどの必要があった。だがここ最近は、SIMスロットを搭載し、スマートフォンのようにSIMを挿入することで、LTEによるデータ通信が利用できるSIMフリーのノートPCが増えつつあるのだ。

 そのきっかけとなったのが、VAIOが開発したノートPC「VAIO S11」である。これは、ソニー時代に開発された「VAIO Pro 11」の後継機として昨年末に発売されたモバイルノートPCで、ディスプレイサイズが11.6インチ、920〜940gとコンパクトなモデルに仕上がっている。

 そして最も注目を集めたのが、microSIMスロットを搭載し、3GやLTEによるデータ通信が利用できる点である。NTTドコモの主要周波数帯に対応するほか、SIMフリー仕様となっていることから、NTTドコモやそのMVNO(NTTコミュニケーションズIIJなど)のSIMを挿入することで、場所を選ぶことなくデータ通信が可能となっている。

 さらにVAIOは、S11の発売に合わせて、自社でもMVNOによる通信サービス「VAIOオリジナル LTEデータ通信SIM」の提供を開始。1年間、32GBまでの高速通信利用が可能な「手間なし1年間プラン」など、3種類のプランをVAIO S11のユーザー向けに提供している。

 ノートPCにモバイルデータ通信機能が直接搭載されていれば、わざわざWi-Fiルーターなどを持ち歩く必要がないので非常に便利だ。しかしながらこれまで、そうした機能を搭載したノートPCはあまり存在せず、決して主流とはいえなかった。ではなぜPCにモバイルデータ通信を搭載する取り組みが、これまでうまくいかなかったのだろうか。そしてなぜ今、SIMフリーノートPCが注目されるようになったのだろうか。… 続きを読む… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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