11月13日金曜日の夜、パリのスタジアム・レストラン・バー・劇場で爆発・銃撃があり、130人以上の犠牲者を出した。
フランスのオランド大統領はISIL(イスラム国)によるテロと断定し、15日にシリア領内の拠点に過去最大規模の空爆を決行。「戦争状態にある」と徹底抗戦を宣言し、原子力空母やミサイル原潜を投入した。
しかし、そもそもなぜパリが狙われたのだろう? フランスの歴史的背景から探ってみたい。

数字に見るフランスとイスラム教の関係
フランスは他の西欧諸国と比べてイスラム教と深い関わりを持つ国だ。
国内のイスラム教徒の割合について、フランスは7.5%と西欧でもっとも高い割合を示す。イタリア3.7%、イギリス4.8%、ドイツ5.8%と比べるとよくわかる。
イスラム教徒の数ではドイツの476万人に及ばないものの471万人に達し、イタリアの222万人、イギリスの296万人と比べて相当に多い(以上、ピュー・リサーチ・センター、2010年調べ)。イスラム教徒に対する好感度も高く、フランスでは72%が肯定的に回答している。これもトップだ。
ISILに対しても比較的寛容で、… 続きを読む