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なぜイランは核開発を続けるのか?
2015.09.23

世界史から学ぶ国際情勢第20回

なぜイランは核開発を続けるのか?

著者 長谷川 大

 2015年7月14日、イランと米・英・独・仏・中・露の6か国の間でイランの核開発の抑制を進める核合意が成立した。歴史的な決定であった一方、イランの真意を疑う声もあり、イスラエルによる空爆や、サウジアラビアを発端とする核ドミノ(連鎖的核開発)も懸念されている。

 イランはこれまで国際社会の要請に反してウラン濃縮など核兵器に転用可能な技術と物質の開発に固執し、数々の制裁を受けてきた。そこまでしてイランがなぜ核開発を進めてきたのか、今後の見通しとともにその背景を追ってみたい。

 

核拡散の歴史と核保有国

 1945年8月6日8時15分17秒、爆撃機B-29エノラ・ゲイが原子爆弾リトル・ボーイを投下し、広島県産業奨励館(現、原爆ドーム)の南東160m、上空約580mで爆発した。史上はじめて使用されたたった1発の核兵器によって約15万人が亡くなった。

 現在、最強の核兵器と言われるのはロシアの水爆ツァーリ・ボンバで、その威力は広島型原爆の3,300倍に及ぶ。核兵器は軍事バランスを変えるほどの力を持っていたため、大国は第二次大戦前後こぞって開発に走り、1960年代までに米・英・仏・中・ソの国連常任理事国すべてが核武装を実現した。

 核兵器の拡散に懸念を抱いたアメリカのアイゼンハワー大統領は1953年、これ以上の開発競争を阻止する代わりに「平和のための原子力」として発電技術を提供することを宣言し、核関連技術・物質の監視を行う国際機関の創設を呼び掛けた。こうして誕生したのがIAEA(国際原子力機関)だ。

 1968年には五大国以外の核保有を禁じるNPT(核兵器不拡散条約)が調印され、1970年に発効した。2015年現在、191か国が締結している。

 しかしこの条約を批准せず、開発を続けた国もある。… 続きを読む… 続きを読む

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長谷川 大

長谷川 大

世界遺産&旅行ライター

横浜国立大学卒業後、出版社勤務。三国志・戦国時代・幕末・ギリシア神話など、歴史ものを中心に編集・ライティングを行う。世界一周の旅を経てフリーの編集者・ライターとして活動中。これまでの訪問国数は68か国、世界遺産は182か所。All About「世界遺産」公式ガイド。http://allabout.co.jp/gm/gt/563/

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