Bizコンパス

世界標準のコールセンター要員数算出モデル「アーランC式」とは
2019.05.21

AI時代を生き抜く「本物」のコールセンター運営法第6回

世界標準のコールセンター要員数算出モデル「アーランC式」とは

著者 熊澤 伸宏

 コールセンターの要員(エージェント)数を求めるためには、その要素として、サービス目標=「サービスレベル」と効率性目標=「平均処理時間」の設定が必要です。

 前回述べた「サービスレベル」に続いて、今回はまず「平均処理時間」の設定について説明します。そして、これらふたつの目標値を使って、いよいよエージェント数を算出します。

 エージェント数の算出は、「ベース・エージェント数」(実働人数)と「トータル・エージェント数」(在籍人数)の2段階に分けておこないます。

 今回は、世界標準の算出モデル「アーランC式」による「ベース・エージェント数」の算出について解説します。

 

エージェント数算出に必要な効率性目標とは

 コールセンターのエージェント数を算出するためには、予測した業務量の処理の仕方について、サービスと効率性の2つの観点から、その目標値を設定する必要があります。

 サービスの観点から設定するのがサービスレベルで、効率性の観点から設定するのが「平均処理時間」です。

 コールセンターにおける電話の「処理」とは、顧客との「通話」だけでなく、通話中の「保留」や、通話終了後の「後処理」(応対内容の記録など)の作業も含めます。

 つまり、エージェントが「通話を開始」してから「保留」を経て「通話を終了」し、さらに「後処理が完了」するまでの一連の時間が「処理時間」であり、その1コールあたりの平均が「平均処理時間」です。計算式で表すと次のようになります。

 保留時間は、エージェントが電話を保留モードにしてから(電話機の保留ボタンを押したり、ソフトフォンの保留アイコンをクリックするなど)解除するまでの時間を計測します。ただし、システムによっては保留時間が独立して計測されず、通話時間に含まれる場合があるので注意が必要です。

 

平均処理時間の目標設定のポイント

 平均処理時間は、コール数と同様に、ヒストリカルデータ(過去の実績)とビジネスドライバー(将来の増減要因)から予測します。

 予測した平均処理時間をベースにして、以下の6点を考慮して目標値を設定します。… 続きを読む… 続きを読む

続きを読むには会員登録が必要です

熊澤 伸宏

熊澤 伸宏

コールセンターの教科書プロジェクト https://cc-kyokasho.jp/ 主宰/ひるぎワークス 代表

アメリカン・エキスプレスをはじめとして約30年にわたり計8社15のコールセンターの立ち上げ・再構築・運営に従事。グラクソ・スミスクラインでは国内屈指の高品質なコールセンターとして高い評価を集め、各種の表彰制度で数々の受賞を果たす。コールセンター運営に関する知識、経験、業績のいずれも他に抜きんでた業界の第一人者。著書に『コールセンター・マネジメントの教科書』https://cc-kyokasho.jp/2636031821.html (リックテレコム、2018年)

関連キーワード

SHARE

あなたへのおすすめ

「あふれ呼問題」「オペレーター不足」の解決策とは

2018.09.28

“つながらない”コンタクトセンターの課題を解決

「あふれ呼問題」「オペレーター不足」の解決策とは

電話インフラをクラウド化し課題解決したJR西日本

2017.11.08

クラウドで進化するコンタクトセンタービジネス

電話インフラをクラウド化し課題解決したJR西日本

戦略的ビジネス展開を加速するクラウドのパワー

2016.03.04

成功するコンタクトセンタービジネス

戦略的ビジネス展開を加速するクラウドのパワー

コールセンターの課題をクラウドで解決した日本郵便

2015.12.18

クラウド化により移転・拡張にスピーディに対応

コールセンターの課題をクラウドで解決した日本郵便