2018.07.08 Sun

 ビジネスの進め方の定石として長らく使われてきた「PDCAサイクルを回す」というアプローチ。しかし最近「もはやPDCAは時代遅れ」「PDCAでは現在のビジネスシーンは戦えない」と断じる向きも出てきています。

 PDCAに代わって「DCPA」というサイクルを推奨しているのが、これまでに12回の転職を繰り返した尾原和啓氏の著作『どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』です。なぜPDCAサイクルは時代遅れなのか、そして今の時代にあった仕事の進め方として、本書で紹介されているDCPAとは、一体どのようなものなのでしょうか。

 

PDCAのスピード感では、今の時代で戦えない

 PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(検証)→Action(改善)の順番で物事を進めていくやり方です。以前はこのPDCAサイクルを回していけば、ビジネスをもっとも効果的に進められると言われてきました。

 しかしPDCAサイクルには致命的な弱点があります。多くの場合、最初のP、つまり計画作りに時間が掛かり過ぎるのです。

 現在のような情報社会、インターネット社会では、日々ビジネス環境が大きく変化していきます。そのような環境下では、時間を掛けた調査や検討を経て緻密な計画を立てている間に、想定していた状況自体が変わってしまう危険性が大いにあります。完璧だったはずの計画は、時間の経過とともにすぐに古くなり、いざ実行に移すという段階では既に時代遅れになってしまうのです。

 従来のPDCAプロセスの場合、まず明確なP(計画)があり、それをD→C→Aの段階で確認し、必要があれば改善していく、というように全体のプロセスが一つの軌道上にありました。そのため、計画ができあがった段階で前提条件が変化していたら、また計画を修正し……と、変化の速い環境下では、いつまでも実行フェーズに移れない悪循環に陥る危険性が高いのです。

 

ITが可能にした「まずやってみる」という仕事の進め方

 このようなPDCAプロセスに対し、より今の時代に合った仕事の進め方と言われるのが「DCPA」プロセスです。尾原氏によれば、計画に重点を置くPDCAに対し、より実行に重点を置くのがDCPAだといいます。

 DCPAプロセスの大きな特徴は、… 続きを読む

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前野 智子

前野 智子

フリーライター。大企業・ベンチャー双方での就業経験や海外でのビジネス経験を活かし、ビジネス関連記事やインタビュー記事等の執筆を手掛ける。

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