成果を出し続ける人とそうでない人の違いとは(第1回)

圧倒的に仕事ができる人は「課題設定力」がスゴイ

2018.05.17 Thu連載バックナンバー

 どんな仕事でもそつなくこなす人、トラブル解決に優れた人など、コツコツとヒットを積み重ねる「仕事のできる人」は大勢います。しかし中には、そこまで必死に働いているようには見えないにも関わらず、ホームラン級の大きな成果を立て続けにあげる「圧倒的に仕事のできる人」が存在します。

 仕事で大きな成果をあげる人と、その他大勢の人の違いは、どこにあるのでしょうか。この点について、「問題を解く力」ではなく「問題を設定する力」に着目して分析しているのが、安宅和人氏の著作『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』です。

 

成果を出し続ける人は、問題を選ぶ力が優れている

 安宅氏は経営コンサルタントと脳神経科学の研究者というユニークな経歴を持った人物です。彼はビジネスの世界でも研究の世界でも、大きな成果を出し続ける人には、共通した特徴があることに気づきます。

 大きな成果を残す人は、仕事のスピードが人の何倍も速いわけではなく、かつ、問題を解決する力が特別に優れているわけでもありませんでした。違うのは「課題設定力」、つまり「どの問題を解くか」を見極める力だったのです。

 仕事をしていると、日々たくさんの「問題」が見つかります。特にリーダー層が接する問題は、事業の進捗、組織づくり、部下の教育など多岐に渡ります。

 人間の本能として、目の前に問題があると、何はともあれそれを解かなくては、と考えてしまいます。しかし、限られた労力・時間で無数にある課題全てを解決することは不可能です。さらに、目に見えている課題の中で、後のビジネスに大きく影響を及ぼすような「本当に解くべき課題」は数パーセントしかなく、その他の大部分は解いても解かなくても、大勢に影響は出ないものであると、本書にて指摘されています。

 そのため、目の前の問題に取り組む前に一度立ち止まって全体を見渡し、「今解くべき問題は何か?」を見極めるアプローチが、価値ある仕事をする上で重要になってくるのです。

 

「努力と根性で数を打つ」より、必要な1本に集中すべし

 それでは、「価値のある仕事」とは、一体どのようなものなのでしょうか。本書では「価値のある仕事」の定義を、2つの軸で表現しています。

 軸のひとつが… 続きを読む

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前野 智子

前野 智子

フリーライター。大企業・ベンチャー双方での就業経験や海外でのビジネス経験を活かし、ビジネス関連記事やインタビュー記事等の執筆を手掛ける。

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