アメリカの会社員は、43%が在宅勤務を行っている(2016年、Gallup調べ)。「一度も出社しない」という社員もいれば、「週に一度だけ」「午前中だけ」と部分的に在宅ワークを取り入れる社員もいる。程度の差こそあれ、その割合は日本の3.9%(2014年、国土交通省調べ)より圧倒的に高く、年々増加傾向にある。

 自宅で仕事をしていると怠けてしまわないか? 上司の管理はどうなる? といった点で、日本ではまだ導入していない企業もあるかもしれない。しかしある調査では、意外にも「在宅勤務をするほうが社員の能率は上がる」という結果も出ている。アメリカの在宅勤務事情を追った。

 

「怠けたらクビ」の成果主義が根底に

 リモートワークやテレワークなど、名称は様々だが、在宅勤務はいまやアメリカでメジャーな勤務形態のひとつだ。かつてはIT業界特有のものと思われていたが、現在は不動産、金融、教育や医療業界にまで広がっている。

 ここまで浸透している理由は、第一にアメリカ社会が徹底した成果主義であることが挙げられるだろう。成果を上げていれば、遅刻が多くても服装がルーズでもそこまで目くじらを立てられることはない。ただし勤務成績が悪ければ、どんなに勤続年数が長くても養う家族がいても、無情に首を切られる。「在宅勤務だと怠けてしまわないか?」という疑問が上がるが、そもそも「怠けるという選択肢がない」のがアメリカ企業なのである。

 

交通渋滞とカフェが在宅勤務者を増やす

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大井 美紗子

大井 美紗子

大井美紗子
海外書き人クラブ所属・アメリカ在住ライター

日本の出版社で単行本の編集者を務めた後、渡米を機にフリーへ。アメリカ北西部の都市シアトルにて、フードトレンドや育児に関する執筆・翻訳を行っている。

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