「メール」は今や、電話以上にビジネスを重要な部分を占める存在です。仕事のほとんどのやり取りをメールだけで行うことも少なくありません。何かと時間に追われている業務の中で、相手の都合を考慮せずに自分の都合で送れる点は、電話にはない大きなメリットです。
ただ、メールは「行き違い」が生じやすいという難点があり、一つ間違えれば、大きなトラブルを招きます。最悪の場合は、大切な取引先を失う恐れもあります。
メールがビジネスに当たり前の存在になった今、メールで「確実に」トラブルが起きるケースを紹介し、どうすればメールの誤解が防げるのかを考えてみましょう。
なぜメールでトラブルが起きがちなのか?
メールのトラブルの原因は、冒頭で触れたとおり「行き違い」がメインです。
会話でのやり取りの場合、相手の表情やしぐさ、話し方や音調から多くの情報受け取ります。そのため、言葉が相手に与える影響力は、10%にも満たないといわれています。
一方で、メールは文字だけでのやり取りであるため、話し方や音調といった細かいニュアンスは伝わりません。相手に与える情報は、メールの文字だけとなります。
つまり、会話をしているような内容でメールの文面を作成をしても、その意図がそのまま読み手に伝わることはない、といっても過言ではないでしょう。たとえば、本当は腹を立てているのに、それを隠して冷静な文面にしていたら、相手は全くそのことに気づきません。
よく起こりがちなのが、早く回答が欲しいのに「できれば、早めにお願いいたします」という文言を送った故に、スルーされてしまうケースです。これはメールの受け手が、「できれば」を「できなければよい」と、受け止めてしまった結果です。
相手の役職が上がれば上がるほど、このような誤解は起こりがちになります。なぜなら、役職者は日々大量のメールを受信しているため、そもそも全文を読まない人も多く、内容が正確に伝わらず、トラブルに発展することもあります。メールでこちらの真意を相手に伝えるのは、簡単なことではないのです。
メールのタイトルで挨拶をしてはいけない
ビジネスリーダー層が特に失敗しがちなのが… 続きを読む