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フィードバックが有効なのは強みを伸ばす時だけ
2019.10.02

海外論文に学ぶビジネスのコツ第16回

フィードバックが有効なのは強みを伸ばす時だけ

著者 前野 智子

 “部下や同僚にどのようにフィードバックを与えるべきか”というのはリーダーの長年の課題であり、これまでにも多くの書籍や研究などが発表されてきました。

 一般的にフィードバックの場では、相手の弱点や足りていない部分を指摘し、どのように改善を促すかということに重点が置かれがちです。しかし最近の研究結果では「弱点や欠点にフォーカスしたフィードバックは、相手の学習機能を阻害する」「フィードバックが有効に機能するのは、強みを伸ばす場合のみ」という説が唱えられています。

 

弱点にフォーカスされると、脳の活動が抑制される

 チームマネジメントの研究者であるマーカス・バッキンガム氏とアシュリー・グドール氏は、論文“The Feedback Fallacy”の中で、「フィードバック」にまつわる数々の誤解について、厳しく断罪しています。

 その中でも衝撃的なのは、「相手の欠点にフォーカスしたフィードバックは有害なだけ」という脳科学の観点からの分析です。

 これを明らかにするために、学生を2つのグループに分けた実験が行われました。片方のグループには自分の夢やその達成方法について尋ね、ポジティブなフィードバックを行うというもの。もうひとつのグループに対しては、宿題をトピックにし、特に自分ができていないこと、直さなければいけないと思っていることに焦点を当てて対話を進めました。そしてそれぞれ実験中に脳のどの部分が最も活性化しているかを調べたのです。

 すると、自分が直すべき弱点にフォーカスされた際、学生たちの脳内では… 続きを読む… 続きを読む

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前野 智子

前野 智子

フリーライター。大企業・ベンチャー双方での就業経験や海外でのビジネス経験を活かし、ビジネス関連記事やインタビュー記事等の執筆を手掛ける。

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