さて、早いもので本連載もいよいよ最終回を迎えました。これまで、経営戦略やマーケティング、財務、会計、人事など、ビジネスで結果を出すための様々な戦略をお伝えしてきましたが、最終回の今回はバランスの取れた経営についてお伝えしていくことにしましょう。

 

「利益のみ追求」より、バランスの取れた経営が求められている

 現在、多くの企業において「売上をいくらまで上げる」とか「利益をいくら計上する」といった財務指標に偏った経営が行われています。ただ、市場が成熟し、成長があまり期待できない環境においては、財務指標を目標にするだけでは、なかなかうまくいかないのが現実といえるでしょう。

 たとえば、高い売上や利益目標のみを追求する企業の不祥事が後を絶ちません。最近の事例で言えば、スバルが無資格検査や排ガス・燃費データの改竄、ブレーキ検査の不正などを行っていたことが相次いで発覚しました。自動車業界などは、少子高齢化によるマーケットの縮小や若者の車離れなどによって、売上を上げにくい環境になっています。

 ただ、多くの株主や関係者の期待に応えなければならない企業の使命として、成長の維持という大きなプレッシャーに晒された時に、売上や利益といった財務指標の目標だけを追求すれば、必ずや企業経営のどこかしらに歪みが現れることになります。

そこで、安定的な業績を実現するためには、財務指標一辺倒の目標から脱却し、顧客や業務プロセス、従業員の育成など、複数の視点から目標を設定し、バランスよく達成していく必要があります。その結果として、強固な経営基盤を築き、持続的な成長を実現することが可能になるのです。

 

バランス経営を実現する4つの視点

 バランスの良い経営を実現し、無理のない持続的な成長を達成するためには、先ほどお伝えしたように、最低でも4つの視点から目標を設定し、それぞれの目標の重要度を自社の置かれた状況に応じて変化させながら、管理していく必要があります。

 その4つの視点とは… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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