企業が1年に1回、決算期を終了した段階で作成する「決算書」は、たとえていうなら、“企業の通知表”といっても差し支えないでしょう。小さな企業であれば、『貸借対照表』『損益計算書』、そしてある程度の規模の企業であれば『キャッシュフロー計算書』を加えて3つの財務諸表を作成することになります。

 この財務諸表は、企業独自の特徴を表しており、企業毎に違ったものになりますし、同じ企業でも2度と同じになることはありません。そのため、この財務諸表を読み解くことで、その企業の問題点などが浮き彫りになるのです。

 今回はこの3つの財務諸表のうち、どんな企業でも必ず作成する『貸借対照表』と『損益計算書』について、簡単な読み解き方をお伝えしていきましょう。

 

企業の「たくわえ」はどれくらいあるか? 『賃借対照表』

 まず『貸借対照表』とは、企業の保有する資産とその資産を購入する際にどのような資金調達を行ったかを表したものになります。企業の創業から最新の決算日時点までのビジネスの結果を示したものであり、いわば企業の“ストック(たくわえ)”を一覧表にしたものといえるでしょう。この貸借対照表は、『資産=負債+資本』の公式を元に作成されています。

 つまり、貸借対照表は、『資産の部』と『負債と資本の部』で構成される表であり、資産の合計と(負債+自己資本)の合計が必ず同じになることから、バランスシート(B/S)とも呼ばれています。

賃借対照表

 貸借対照表は、『資産の部』『負債と資本の部』ともに、さらに細かく分かれています。たとえば、『資産の部』でいえば、短期(通常は1年以内)に現金化される『流動資産』と長期にわたって保有する『固定資産』、そして、その他の『繰延資産』という3つの種類の資産に分類されます。

 一方で『負債』は短期に返済しなければならない『流動負債』と、長期にわたって返済する『固定負債』に分類されます。最後に『資本』は自己資本である『純資産』が計上されることになるのです。

 

貸借対照表で企業は4つのタイプに分類できる

 この貸借対照表を使って、企業を大まかに「安泰型/安定型/不安定型/危機的状況型」の4つのタイプに分類できます。

(1)安泰型

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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