「伝える力」を養えば、「ビジネス力」が身につく(第2回)

池上彰曰く、伝え方は「天声人語」で身につく

2017.07.20 Thu連載バックナンバー

 ジャーナリストの池上彰氏は、著書『伝える力』(PHP新書)にて、物事をわかりやすく伝えるためには、「深く理解する」必要があると説明しました。

 では、池上氏の言う“伝える力”は、どのようにして身に付ければよいのでしょうか。第2回目となる今回は、本書で述べられている、“伝える力”を身に付ける具体的な方法を紹介します。

 

伝えるために大切な「情報を捨てる」こと

 池上氏が、人とコミュニケーションを取るとき、あるいは、文章を執筆するときに意識していることは、「情報の取捨選択」だといいます。

 たとえばビジネスパーソンが報告書を提出する際、そこに記載するのは、自らの行動や得た情報です。このとき、すべての情報を詰め込んでいるようでは、読み手が理解しやすい報告書を作成することはできません。

 ここで求められるのは「どの事実を拾い、どの事実をそぎ落とすのか」という取捨選択の能力です。「重要なこと」と「重要ではないこと」を判断する能力だとも言えます。

 自身が持つ情報をすべて相手に伝えることは、大して重要なことではありません。むしろ、伝えたいことを明確にした上で、実際は6つある要点を、あえて3つに絞るなど、「情報を捨てる」ということのほうがより大切です。

 

新聞コラムの要約と加筆で取捨選択の特訓を

 本書において池上氏は、新聞のコラムを要約することで、「書く力」と「考える力」が向上できると説明しています。既存の記事を短く書き直すことで、取捨選択能力を養うという方法です。ここでいうコラムとは、朝日新聞「天声人語」、日本経済新聞の「春秋」、読売新聞「編集手帳」、毎日新聞「余禄」といった、1面の下のあたりにある文章です。

 たとえば「天声人語」は、およそ630文字ありますが、池上氏は本書にて、約半分の300文字程度に書き直すのが良いとしています。

 要約する際には、その文章の「真意」を理解することが重要です。「このコラムが言いたいことは、要するに何なのか」「切り捨てても問題ないところはどこなのか」といった点に注意しながら要約します。

 これはまさしく、情報の取捨選択を行い、相手にわかりやすく伝えるための訓練です。この訓練を繰り返し行っていくことで、池上氏は情報の取捨選択能力が“確実に”向上する説明しています。

 反対に、新聞に書かれている記事の… 続きを読む

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高田 樫央

高田 樫央

フリーライター

製造業を中心に通訳・翻訳業に従事した後、フリーライターに転身。IT・セキュリティソリューション関連情報を中心に執筆。Webマーケティングに精通している。

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