電子メール、LINEなどのツールや、TwitterのようなSNSでの会話が主となったことで、現代人のコミュニケーションは直接的で短縮されたものになりました。そのせいか、相手に与える印象は本音がむき出しになりがちで、それが炎上を生む原因になっているようにも感じられます。

 炎上を生まないためには、相手の気持ちをつかむ必要があります。筆者は3年間、企業のコールセンターで約3,000本の苦情電話の対応業務を行っていましたが、同じマニュアルで対応しても、炎上するケースもあれば感謝されるケースもありました。

 顧客からの苦情を炎上させず、素早く回避するためには、どのようにすれば良いのでしょうか。コールセンターでの経験を元に、相手の気持ちをつかむ方法を考えてみます。

 

相手の本音は表面上の言葉からは読み取れない

 コールセンターに勤務して学んだことのひとつに、「顧客は本音を言わない」ということがあります。「無償で修理してほしい」「値引いてほしい」等の言いにくい要求を、オペレーターであるこちら側に「言わせよう」とすることがほとんどです。

 つまりオペレーターは、顧客の言葉の裏に隠された「本音」をつかまなければなりません。

 ある自動車メーカーで実際にあった、顧客の「本音」が見えにくいケースを紹介しましょう。

 「御社の8人乗りワゴン車に乗っている。私は足の悪い高齢者だが、3列目のシートは乗降が難しい。改善の方法はないのか、また今後モデルチェンジで改良予定はないのか?」

 ある日、コールセンターにこのような電話が寄せられました。オペレーターは「製品苦情」と判断し、「今後の車づくりの参考にいたします。ご指摘ありがとうございます」と答えました。しかし、顧客は… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

栗林元

栗林元

作家・ライター

コールセンター勤務経験を持つライター。広告会社で営業14年、WEB・イベント等のディレクター職を12年経験。その傍ら、平成3年に小説「神様の立候補」で第二回ビジネスストーリー大賞(テレビ東京主催/日本経済新聞講演)佳作入選。現在は、ライター・作家として活動中。近著は本年3月にAmazonから電子書籍で小説「人生はボンクラ映画」をリリース。

関連キーワード

連載記事