4月を迎え気分も一新し、新たな取り組みを始めようとする方も多いでしょう。これからどのような目標を立て、ビジネスの成長につなげていくかというのは、企業にとっても大きなテーマです。
しかし、立てた目標を常に意識することは、簡単なことではありません。目標から逆算して日々行動していくことが理想的であることがわかっていても、実際にその通りに進むことができず、結局目標が未達成になってしまうことはよくあることです。
そうした挫折しがちな目標を達成するためには、「意志力」が重要である、ということを説いたベストセラーが存在します。アメリカの健康心理学者であるケリー・マクゴニガル氏が氏筆した「スタンフォードの自分を変える教室」(大和書房刊)という本です。
「スタンフォード」とあるように、この書籍の内容は、実際にアメリカの名門大学・スタンフォード大学の学生向けに開講された授業の内容をまとめたものです。この実習を受けた学生は成績が上がったり、ダイエットに成功したりするなどの成果を上げたため、大人気の講義となったそうです。
マクゴニガル氏が提唱する「意志力」とは何でしょうか。2回に渡って紹介します。
目標が達成できないのは「気合が足りない」から?
目標を達成できない場合によくある理由として、「根性が足りない」「気合が足りない」「精神が弱い」といった理由がよく挙げられがちです。確かに、目標を達成する上でメンタルは非常に重要な要素になります。
しかしマクゴニガル氏は、目標を達成するために必要なのは、単なるメンタルではなく、「意志力」が重要であると主張します。
ここでいう意志力とは、「自分が決めたことをやり抜く力」のことです。そして、そのやり抜く力は「日々のちょっとした取り組みを重ねることで鍛えられ、目標達成に必要な力を付けることができる」といいます。
つまり、目標達成のために必要な力は、日々の小さな努力が重要になるということです
「意志力」強化の鍵は失敗にあり
とはいえ、意志力はすぐには身につきません。マクゴニガル氏は、意志力を鍛えるためには、下準備が必要であるといいます。
それは、… 続きを読む