一流営業マンは、二流の営業マンが持っていないような、特別な能力を持っています。
その1つは、「過去の客から、別の客をご紹介してもらえる」です。
客を「紹介」してもらえるというのは、営業マンにとって本当に感謝すべきことです。競合他社と比較される相見積もりは、今や当たり前の世の中となっています。しかし、紹介客というのは、相見積もりになる可能性は極めて低く、激しい価格競争をせずに見込み客を紹介してもらえるというメリットがあります。
もうひとつ感謝すべきことは、コストがゼロで、新規の見込み客を1件獲得できることです。見込み客を獲得するための時間、経費、労力がほとんどかかりません。労せずにして利益が得られるのです。
一流営業マンは、どのような「紹介のコツ」を持っているのでしょうか? そのコツを知るためには、まずは二流営業マンの「紹介」に関する3つの間違いを理解する必要があります。
「SNSで拡散してください」レベルでは紹介とはいえない
1つ目の間違いは「口コミ」に関する認識の甘さです。
口コミという単語は、マスコミという言葉の対比で生まれた言葉です。個人が、商品、サービスに関しての感想・批評を述べることです。
フェイスブックや、インスタグラム、ツイッターなど、SNSには口コミがあふれています。~が面白い、~が笑える、~がかわいい、~に感動した、~が美しかった、~なのは珍しい、などさまざまな口コミがあります。
たしかに、こうした口コミが、新規顧客の獲得につながっているのも事実です。しかし口コミは商品・サービスに対する感想・批評です。自社に対するプラスの内容であれば問題ありませんが、商品やサービスが特に口コミをするレベルでなければ、話題にもなりません。それどころか、悪い内容の口コミがあった場合は、見込み客を得るどころか、失っていくだけです。
一流営業マンは「口コミ」と「紹介」の違いを理解しています。自分自身が客にしてもらいたいのは、「口コミ」なのか、それとも「紹介」なのか。それを明確に意識することが必要なのです。
二流の営業マンは、これを混同しているために、顧客に「ぜひ、ブログとかツイッターで、宣伝してくださいねー」などと軽く依頼をしがちです。ですが、たとえば不動産会社から素晴らしいマンションを購入したからといって、その顧客が不動産会社のメリットとなる口コミをするとは限りません。「口コミ」は「紹介」とイコールではないのです。
「見返り」による紹介は次への連鎖を生まない
2つ目の間違いは、「お友達紹介キャンペーン」に頼ってしまいがちな点です。
よくあるお友達紹介キャンペーンでは、知人を紹介すると、紹介者にキャッシュバック、有名テーマパークチケットプレゼント、ポイントプレゼントなどの見返りを与えるというものです。
もちろん、ある程度の新規顧客の獲得効果はあるでしょうが、… 続きを読む