ある程度キャリアのある営業マンであれば、セールスに関する数多くのノウハウを知っているはずです。そのノウハウを、顧客によって使い分けているのであれば、“一流”といえるでしょう。
そのノウハウの中でも、特に重要なのが、見込み客を2種類に「見分ける」という手法です。
見込み客にはどのような種類があるのか
見込み客には、大きく2種類に分かれます。1つが、まだ買うかどうかわからないが、関心はあるため、あれこれ情報を集めている客のことです。つまり、“情報収集段階”の見込み客です。
もう1つが、すでに買うことは決めており、どこの店で購入するかを比較検討している客です。言い換えれば、“比較検討段階”の見込み客です。顧客がどちらの段階にあるのか、これを見分けてセールスのアプローチをすることが重要です。
二流の営業マンは、この見分けができていません。たとえば情報収集段階の客に、値引きや特典など、購入を決断させるようなセールストークをグイグイと行ってしまうと、客に嫌がられてしまう可能性が高いです。
客がどの段階にいるかでセールスは変わる
この2種類の見込み客を、中古車販売店を例にして具体的に説明します。
たとえば、ある日初めて来店したAさんがいるとします。Aさんが来店した理由は、いくつか考えられます。たとえばマイカーがそろそろ車検なのか、子供ができたのでワンボックスカーに買い替えたいと思い始めているのか、それとも子育てが一段落したのでワンボックスからセダンに乗り換えようと思っているのか……。とはいえ、なんらかの事情があるからこそ、店へ足を運んだわけです。
Aさんのように、動き始めたばかりの段階のお客さんというのは、… 続きを読む