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若手にありがちな失敗はどう指導すべきか
2017.02.05

しくじりが成功を生む!失敗学のススメ第7回

若手にありがちな失敗はどう指導すべきか

著者 飯野 謙次

 筆者である私は大学で仕事をしているのですが、2月ともなると学生さんの姿はキャンパスからすっかり減ります。社会人としての仕事を始める前に、残りの学生生活を謳歌しようということでしょう。3月の卒業式になれば、黒いマントに角帽をかぶってお互いの写真を撮影し、恩師との記念撮影をしたりすることに余念がありません。巣立って行く彼ら、彼女たちは4月から社会人1年生になるわけです。

 学ぶ人から稼ぐ人になった新卒採用もそうですが、転職や異動、出産育児休暇の後に社会復帰をした人も組織から見れば、同じ1年生です。周りにどんな人がいるか、仕事をうまくできるだろうかと、誰でも最初は不安を感じるものです。勝手がわからずに戸惑うこともあれば、張り切ってやることが空回りをしてしまう場合もあります。

 そんな若手の失敗に遭遇したとき、どう指導すべきかを考えます。

 

地道に少しずつ業績を高める

 最近の若い人は、あまり自己主張せず、仕事と離れたところで自分の楽しみを探す傾向が多く見られます。これも世の中の変化です。昔は熱血漢がいて、会議での発表は下手だけど、なぜか新しい顧客獲得が上手な人、報告を書かせると誤字だらけのまとまりのないものを書くのにアイデアは誰にも負けない、というような自己主張の強い人たちが多くいました。

 今では、そのような特定の能力を持った人に頼って、企業の業績を安定させるのは厳しく、競争にも勝てなくなってきました。システムの中で事案の計画を策定し、その計画にしたがって粛々と仕事を進め、その“やり方”の効率を少しずつ高めていく、そういう組織が勝ち残るような社会になったのです。

 夢がないということではありません。一発のロングパスを決めるのではなく、スクラムを組むように協力しあい、市場シェアという陣地を広げていくことが求められているのです。これは厳しいグローバル競争の中で、弱者が淘汰され、市場には強者のみがひしめいているからです。

 仕事のやり方は、組織によって違います。新人が入ってきたら、当然その組織特有の“やり方”がわからないわけですから、誰かが教えることになります。

 

「なぜ」の理由を知ることが成長に

 新人への指導はどのように行うべきなのでしょうか。多くの場合、新しいことを教えるときには、まず手順を教えるものです。慣れない新人は、しっかりメモを取って手順を覚えようとします。その方法が悪いとは言いませんし、最初は仕方がないとも思います。

 しかし、家具の組立説明書のようにひとつの手順を覚えても、特定のことだけしか対応できません。そのため、頃合いを見計らって、“なぜ”その手順なのかを説明してあげるといいでしょう。“なぜ”を理解したら、七面倒な手順はもうショートカットしてもいいようなものです。

 “なぜ”を理解することは失敗の防止にもつながります。たとえば、製造やメンテナンス系によくある失敗で、… 続きを読む… 続きを読む

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飯野 謙次

飯野 謙次

NPO法人失敗学会 副会長・事務局長

サイドローズエルピー ゼネラルパートナー。東京大学工学系等安全衛生管理室 学術支援専門職員、消費者庁消費者安全調査委員会 臨時委員

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