「余の辞書に不可能という文字はない」(ナポレオン)
「おもしろき こともなき世を おもしろく」(高杉晋作)
国内・海外を問わず、歴史を振り返ると偉人たちが残した多くの名言が存在する。こうした名言を座右の銘として拝借している人も少なくないだろう。名言は歴史のターニングポイントを飾るものであり、偉人たちの生き様のエッセンスでもある。
本連載では歴史上の偉人たちの「名言」を取り上げ、なぜその言葉が発せられたのか歴史的な背景を追い、その真意を浮き彫りにする。彼らの生き様を自分のものとして取り込み、それぞれの戦いの場であるビジネスシーンにおいて活用していただきたい。
連載初回となる今回は、フランスの英雄・ナポレオン・ボナパルトを取り上げる。
なぜナポレオンは不可能を可能に転じ、地方の下流貴族から皇帝に上り詰め、英雄として歴史に名を刻むことができたのか? 彼の名言を通してそのカリスマ性の秘密を解き明かす。

不可能を否定し、可能性を信じたナポレオン
実は「余の辞書に不可能という文字はない」という言葉自体は意訳、あるいは誤訳のようだ。フランスでは以下の言葉が伝わっている。… 続きを読む