多くのビジネスマンの頭を悩ませる通勤、いや「痛勤」と書くべきでしょうか。特に首都圏の通勤電車事情は深刻です。
鉄道会社も改善に向けた取り組みを行っているものの、あまり改善は見られません。快適に通勤したいのであれば、鉄道会社に任せるのではなく、自らが行動を起こす方が早いです。その傾向と対策を考えて、通勤のストレスを避けるためにできることを実践しましょう。
首都圏の混雑率は改善されていない?
今年3月、東海道線の終着駅である東京駅と、高崎線・宇都宮線・常磐線の終点である上野駅の間を結ぶ「上野東京ライン」が開通し話題となりました。このような他路線との直通運転や、新規路線の開業、駅舎の改造など、通勤の混雑を避ける施策が鉄道事業者によって継続的に行われてきましたが、なかなか現状を大きく変えるには至っていません。
国土交通省が公表した平成26年度の「三大都市圏における主要区間の平均混雑率・輸送力・輸送人員の推移(PDF)」を見てみましょう(下図参照)。名古屋圏・大阪圏の混雑率は、ここ10年で10ポイント以上の改善が見られます(名古屋圏:平成16年 147%→平成26年 131%、大阪圏:平成16年 134%→平成26年 123%)。それに対して首都圏の混雑率は、平成16年 171%→平成26年 165%と、マイナス6ポイントにとどまっており、足踏み状態となっています。
国土交通省は、東京における鉄道事業者に対し、混雑率150%を目標値として設定し、混雑緩和に対する取り組みを進めていく考えです。しかし、150%に到達するまでには、さらに15ポイントも数値を下げなければいけません。快適に通勤するためには、鉄道会社の対策を待つよりも、自ら行動を取る方が効果的でしょう。


対策1:混雑する路線と時間帯は避けよう
手軽に通勤の混雑が避けられるポイントのひとつが、「そもそも混雑する路線を避ける」ことです。
その参考になる資料の1つが、国土交通省から発表された「東京圏における主要区間の混雑率(平成26年度)(PDF)」です。この資料では、東京圏、名古屋圏、大阪圏における主要路線の混雑率とそのピークとなる時間帯がまとめられています。
以下に、同資料を元とした、東京圏における混雑率の高い路線を上位から紹介していきましょう。… 続きを読む