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加盟しないほうが良い?欧州統合の象徴「欧・ユーロ」
2015.03.25

歴史と経済哲学の象徴 世界の通貨第2回

加盟しないほうが良い?欧州統合の象徴「欧・ユーロ」

著者 谷垣 吉彦

 まったく異なる国が同じ通貨を使って仲良く経済活動を営めるのか? ユーロの導入は未来に向けた大いなる実験と言える。2002年に本格導入が始まったユーロは、世界第二の通貨と呼ばれているものの、いまだ足元はおぼつかない。

 2回に分けて送るこのシリーズでは、世界の二大通貨とされる米ドルと欧州ユーロを取り上げ、知っているようで知られていない通貨の有り様を紹介する。

 

紙幣の表面には窓、裏面には橋

 欧州統合の象徴とも言えるのがユーロである。2015年3月現在、欧州連合(EU)の加盟国28カ国のうち19カ国が同通貨を導入している。ユーロ導入には財政の安定など満たすべき条件があるが、欧州連合では条約の中で、すべての加盟国(イギリスとデンマークを除く)がこの条件を満たしてユーロを導入するよう求めている。

 ユーロを発行するのはドイツ・フランクフルトに本店がある欧州中央銀行。ユーロ紙幣には、5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロの7種類がある。また硬貨は主にユーロの下の単位を補完するものとして、1セント~2ユーロまで8種類が発行されている。

 ちなみにユーロ紙幣のデザインは各国共通で、表面には窓、裏面にはヨーロッパ全体の地図と橋が描かれている。これは相互のオープンな関係や連携を象徴するデザイン。紙幣で一般的な人物の肖像はない。複雑な歴史を共有する国々が協力関係を築くにあたって、歴史的な評価が異なる人物を描くとトラブルのもとになる可能性があるためだ。

 

もともとはドイツの脅威で誕生

 ユーロ誕生の大きなきっかけとなったのは、1990年の東西ドイツ統一と言われる。フランスなど欧州各国は「統一によりドイツの国力が増せば、軍事的・経済的な脅威が高まるのでは」という心配を抑えるため、欧州の統合強化をはかった。その一手として選ばれたのが、共通通貨ユーロの創設だった。

 創設当初からフランスやドイツ、オランダ、スペインなど欧州の主要国がユーロを導入、その後も導入基準を満たした国のユーロ圏への参入が相次いできた。2001年にはギリシャ、2007年スロベニアなどの導入があり、2014年には旧ソ連邦のラトビア、2015年1月には同じくリトアニアが加わっている。

 一方、EUに加盟する大国でありながら、かたくなにユーロ導入を拒んでいる国がある。… 続きを読む… 続きを読む

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谷垣 吉彦

谷垣 吉彦

フリーランスライター

アダルト層向け商品の販促プランニングや、経営・医療系書籍の企画・立案・執筆など、幅広い分野でライターとして活動する。大阪ミレニアムミステリー賞を受賞するなど、エンターテイメント分野での実績も評価されている。

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