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原発政策 経済か安全か? すれ違う議論の要はココ
2014.01.27

10分でマスターする「政治・経済ニュースのツボ」第4回

原発政策 経済か安全か? すれ違う議論の要はココ

著者 谷垣 吉彦

 「国民の6割弱が反対」……原発再稼働をめぐるいくつかのアンケートを並べてみると、どうやらそんなことがいえそう。さらに男女では女性の反対比率が大きい、という結果もあります。でもみなさん、どんなことを重視して、どんな情報をもとに賛否を決めているのでしょう? 経済重視と安全重視は本当に相容れないのでしょうか?

 

「原発なしでは電気が足りない!」は本当か?

 日本の電力事情は、2011年3月を境に、大きく変わりました。福島第一原発の事故を受けて、日本中の原子力発電所が次々に停止したため、「節電」が国民全体の大きな関心事になったのです。2011年の夏には、大手電力会社がそろって「停電を避けるため、節電にご協力を」とのキャンペーンを張りました。「病気の人にとって、停電は命に関わる」などの報道もあり、多くの人がクーラーの設定温度を上げるなど、節電に努めたのは記憶に新しいところです。

 ところがふたを開けてみると、真夏日でも電力事情には意外な余裕がありました。需給率が9割を超える局面も見られたものの、水力発電や火力発電がフル稼働した状態での数字ではありません。原発をすべて止めても停電しないことが判明したのです。その後、2012年、2013年と個人の節電意識が薄れても、特に「停電の危機」は訪れていません。

 こういったことから、原発再開を目論む電力会社では近年、「原発がないと停電する」という主張から、「原発以外では電気が高くなる」という主張にアピールポイントを変えています。… 続きを読む… 続きを読む

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谷垣 吉彦

谷垣 吉彦

フリーランスライター

アダルト層向け商品の販促プランニングや、経営・医療系書籍の企画・立案・執筆など、幅広い分野でライターとして活動する。大阪ミレニアムミステリー賞を受賞するなど、エンターテイメント分野での実績も評価されている。

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