従業員の不足によって、倒産に追い込まれる企業が急増しています。このような倒産は「人手不足倒産」と呼ばれ、2018年度の合計は169件にのぼります(帝国データバンクによる動向調査)。前年に比べると48.2%の増加であり、過去最悪の記録を更新しました。
倒産までに至らなくても、これまでのビジネスのやり方ではうまく立ち回らないケースも出てきました。たとえばコンビニエンスストアでは、24時間営業を見直す動きも出てきています。
このような人手不足を解消するために、企業では「RPA」のような自動化ツールを用いて、無駄な手間やコストを省くケースが多いでしょう。Bizコンパスでもこれまで、RPAに関する記事をいくつか掲載してきました。
しかし、こうした無駄を省くツールは、RPAだけではありません。たとえば「レグテック」も注目を集めています。レグテック(RegTech)とは、規制(Regulation)とテクノロジー(Technology)を合わせた造語で、AIを始めとする先端技術を駆使することによって、目まぐるしく変化する法規制への対応コストを削減するサービス全般のことを指します。
元々は金融業界で生まれた言葉ですが、次第にその他の業界にも裾野が広がっています。2019年4月には、経済産業省が「レグテックに係る今後の在り方に関する検討会」を開催しました。
このレグテックは、日々の業務の負担をどのように軽減してくれるのでしょうか?
レグテックなら「GDPR」にスムーズに対応できる
レグテックはもともと、2018年5月にスタートしたGDPR (EU一般データ保護規則)の厳格な規制を乗り越えるツールとして注目されました。
GDPRでは、サイトの閲覧履歴を記録する「クッキー」についても保護対象となっており、企業は本人の同意なしにクッキーを取得できません。クッキーと連動して広告を表示している企業や、ログイン機能を用いたサイトを運営している企業は、GDPRのルールを遵守した対策が必要です。
このような規制に対応するために、レグテックは活躍します。たとえば、… 続きを読む