システムの所有がビジネス・リスクになる時代

「このアプリケーションには、これだけの能力が必要だから、このシステム構成にしよう」

 そうやって購入はしたけれど、実際にはもはや使い道がない、といったことはよくある話しです。

 ビジネスでは、想定外の需要の拡大に迅速に対応しなければ、チャンスを逃してしまいます。しかし、一度購入してしまったシステムは、その能力以上で動かすことはできません。ビジネスの先行きが不透明な時代、想定通りになることはありません。そのブレは益々大きくなってゆくでしょう。

 システムを購入し資産にしてしまえば、使おうと使うまいとコストはかかり続けます。追加や構成変更も容易なことではありません。このようなことがビジネスのスピードや俊敏性の足かせとなってしまいます。

 もはやシステムを所有することが、ビジネス・リスクになる時代がやって来たのです。つまり、システムは所有するのではなく、クラウド・サービスで「利用する」のが賢い選択といえます。

 

過剰な設備投資がカットできる

 しかし中には、以下のような考えを持つビジネスパーソンもいるかもしれません。

「コスト・メリットは期待できない。クラウドだって、使用料を支払い続けるのだから結局は同じ」

 本当にそうなのでしょうか。

 例えば、あるアプリケーションを稼働させるためにサーバーが必要となったとしましょう。このアプリケーションにはCPU4コア分の能力が必要であると試算しました。何が起きるか分かりませんから、リスク係数を×0.5上乗せし、6コア分が必要であるとしました。

 しかし、CPU6コアのサーバーはないので、ひとつ上位の8コアのサーバーを購入する、というのは、よくある話です。

 クラウド・サービスを使うと、この常識が大きく変わってしまいます。… 続きを読む

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斎藤昌義

斎藤昌義

ネットコマース株式会社代表取締役

1982年、日本IBMに入社、営業として一部上場の電気電子関連企業を担当。その後営業企画部門に在籍した後、同社を退職。1995年、ネットコマース株式会社を設立、代表取締役に就任。産学連携事業やベンチャー企業の立ち上げのプロデュース、大手ITソリューション・ベンダーの事業戦略の策定、営業組織の改革支援、人材育成やビジネス・コーチング、ユーザー企業の情報システムの企画・戦略の策定などに従事。

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