社労士が語る、人手不足時代に人材を確保する方法(第1回)

人材派遣/人材紹介会社の良し悪しを見分けるには

2018.08.22 Wed連載バックナンバー

 日本は現在、少子高齢化社会による労働人口の減少によって、求人難の時代が続いています。その際に、多くの求職者を集めて必要な人材を提供、推薦してくれる人材派遣会社や人材紹介会社は、人事労務担当者にとってありがたい存在です。

 中には、こうした協力会社から素晴らしい人材の紹介を受けたケースもあるでしょう。
しかし一方で、良い人材を紹介してもらえなかったり、もしくは採用したけれど期待はずれで、仲介手数料を無駄に支払ってしまった人事担当者も多いでしょう。

 とはいえ、企業が人材難を乗り切るためには、こうした協力会社の助けは不可欠です。人材派遣/人材紹介会社の良し悪しを見分け、上手に付き合っていくためには、どうすれば良いのでしょうか? 社会保険労務士が解説します。

 

なぜ「許可制」なのか?

 人材派遣/人材紹介会社と上手に付き合っていくためには、これらの会社が「許可制」のビジネスである点を理解することが重要です。

 そもそも日本では、人材派遣、人材紹介は原則禁止されています。そのため、人材派遣会社、人材紹介会社は、いずれも厚生労働大臣の許可を受けたうえで運営しています。

 人材派遣の業務形態は、職業安定法で禁止されている「労働者供給事業」に当たります。禁止された理由は、いわゆる「中間搾取」を排除して、労働者を保護するためです。

 しかし、規制緩和の流れもあり、専門職の雇用を容易にするために、1985年に「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下、派遣法)」が制定されました。これは、労働者派遣という考えを別に作って、対象職種を限って開始したものでした。当初は13個の業務に限られていましたが、現在は港湾運送、建設、警備業等を除いて、ほとんどの業務に派遣が認められるようになりました。

 人材紹介(厳密にいえば、手数料を受け取って職業紹介を行う有料職業紹介事業。労働組合や学校等が無料で行うものを除く)についても、派遣と同じく中間搾取を防止するため、かつては職業安定法によって原則として禁止されていました。いわゆる「手配師」を排除するためです。

 しかし、様々な求人・求職のニーズに応えるといった必要があるため、厚生労働大臣の許可を受けた民間事業者が、職業紹介を行えることとなりました。

 

厳しい基準をクリアする=会社として力がある

 厚生労働大臣から許可を受けるためには、人材派遣/人材紹介業ともに厳しい基準をクリアする必要があります。

 たとえば人材派遣業の許可を得る基準としては、「資産用件」というものがあります。これは… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

岡 佳伸

岡 佳伸

社会保険労務士法人 岡 佳伸事務所代表

大手人材派遣会社、自動車部品会社等で人事労務を担当した後に、労働局職員(ハローワーク勤務)として求職者のキャリア支援や雇用保険給付業務に携わる。現在は、雇用保険を活用した人事設計やキャリアコンサルティング、ライフプラン設計などを幅広くサポート。特定社会保険労務士、、2級キャリアコンサルティング技能士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士など保有資格多数。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter